【ニッチな疑問】暖房「19℃」と「20℃」では、「4ヶ月」の電気代はどれだけ違うの?
外気温とエアコンの設定温度の差が大きい冬は、部屋を暖めるのにより大きな消費電力を必要とするため、夏よりも電気代が高くなりがちです。なかには、少しでも電気代を抑えるために、設定温度を低めにしてエアコンを運用している人もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、暖房の設定温度が19℃と20℃の場合では、4ヶ月の電気代でどれくらいの差が生まれるのかを紹介します。 ▼エアコンを「10時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 電気代を抑える方法も紹介
設定温度19℃と20℃では4ヶ月で約1600円の差
エアコンの電気代は、消費電力(W)÷1000×電気料金単価(円)×時間で算出できます。一例として、三菱電機のルームエアコン「MSZ-ZW2524(8畳)」を運用する場合の電気代をシミュレーションしてみましょう。MSZ-ZW2524で暖房を使ったときの消費電力は、525Wです。 電力料金単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価に準じて、1kWhあたり31円とします。これらの条件のもとで計算すると、1日8時間、月30日暖房を使ったときの4ヶ月の電気代は、以下の通りです。 ※本記事では、1ヶ月を30日と仮定して計算しています。 525W÷1000×31円×8時間×30日×4ヶ月=約1万5624円 また環境省によると、暖房の設定温度を1℃低くすると、約10%の消費電力削減につながるといわれています。暖房20℃の消費電力を525Wと考えた場合、暖房19℃では472.5W程度と想定され、4ヶ月の電気代は次のようになります。 472.5W÷1000×31円×8時間×30日×4ヶ月=約1万4062円 以上の結果から、同じ条件のもとで暖房を4ヶ月使った場合、設定温度19℃と20℃では、約1562円の差があると推測できるでしょう。エアコンの機種や運用時間によっても差が生まれるため、この数字はあくまでも目安です。しかし、設定温度を下げれば、少なからず電気代の節約になるといえます。
エアコンの電気代を節約するには?
設定温度を下げる以外にも、こまめな手入れや効果的な運用方法を心がけることで、節約につながります。以下に紹介する方法を参考に、無理のない範囲で暖房の使い方を工夫してみましょう。 ・サーキュレーターと併用する 室内の空気循環を促すサーキュレーターは、エアコンと比較して消費電力が少なく、長時間使用しても電気代があまりかかりません。エアコンとサーキュレーターを併用して、設定温度を下げることで電気代の削減につながるでしょう。暖かい空気は上にたまる性質があるため、天井に向けて風を送るように配置すると、サーキュレーターの効果を体感しやすくなります。 ・こまめにフィルターを掃除する フィルターにほこりがたまると風の通りが悪くなり、より大きな消費電力が必要となります。余計に電気代がかかってしまうため、定期的に掃除するよう心がけましょう。環境省によると、フィルターを清潔にしておけば、暖房時に約6%の消費電力削減につながるとされています。 ・無駄遣いを減らす 暖房の無駄遣いは、電気代が膨らむ原因の一つです。誰も部屋にいないにもかかわらずつけっぱなしにしたり、必要以上に設定温度を上げたりせずに、適切な温度管理を心がけましょう。外出する際も、家を出る直前ではなく、30分前や1時間前に電源を切るようにすると、節約につながります。