イリア・マリニン、イザボー・レヴィト出場!世界中がアメリカのリンクに熱い視線を注ぐ | 全米フィギュアスケート選手権2024 プレビュー
そして3人目のリンジー・トルグレンンにも、いよいよ大きなスポットライトを浴びるチャンスがやってきた。4年前の全米ジュニアチャンピオンは、2022年世界ジュニアでも堂々銅メダルに輝いたが……マリニン&レヴィトのアメリカダブル優勝の影に少々隠れてしまった。今年はNHK杯SPを首位で折り返しながら、最終的に初優勝の歓喜に浸ったのは3ヶ月年下の同胞アヴァマリー・ジーグラーだった。柔らかい身体から繰り出されるスピンは逸品。回転不足を取られがちなジャンプさえ、きっちり決められれば、頂点に立つ資質は間違いなく持っている。
そのアヴァマリー・ジーグラーは、四大陸への準備を理由に、残念ながら全米欠場を決めている。グレンとソーングレンもまた、全米直後に上海行きを控える。
1年前のピューターメダル、スター・アンドリュースは、身体から音楽が溢れ出してくるような演技で魅了してくれるだろう。16歳の誕生日を約1週間後に控えるジョセフィーヌ・リーは、昨大会5位からの成長を見せてくれるはず。昨ジュニア全米1位14歳ソーホー・リーと3位16歳エリース・リングレーシーは、今年初めてシニア全米へと挑む。
■ペア
2年前の世界王者組クニエリム&フレイジャーが今季は競技から距離をおき、つまり確実に新たなアメリカペアチャンピオンが誕生する。ただし、どのカップルが戴冠するのかは、大会が始まってみなければわからない。
実力通りであればエミリー・チャン&スペンサー・アキラ・ハウ組が、金メダルにふさわしい。1年前のシルバーメダリストは、四大陸でも2年連続シルバーを持ち帰った。なにより昨世界選では、初出場5位と躍進した。しかし、これが、現時点では最後の試合だ。昨シーズン通して股関節の痛みに苦しんだハウは、5月に外科手術を敢行。7月からトレーニングは再開しているが、前半戦は完全欠場を余儀なくされた。だから今回は、まずは健康体での復帰を祝いつつ、今できる最高の演技を見せてくれるよう願いたい。
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