<プロ野球速報>阪神が衝撃の9点差大逆転勝利で首位奪取!
阪神が6日、甲子園での広島戦で0-9の劣勢から大逆転勝利を収めた。広島の先発、岡田の制球の乱れにもつけこんで6回に7得点のビッグイニングを作ると7回に4安打を集中させてついに11-9と逆転に成功した。8回にも1点を追加した阪神は、そのまま逃げ切り、4連勝で貯金を「7」として広島を勝率で抜き去って単独首位に躍り出た。9点差の逆転は球団史上初。 歴史的な大逆転劇だった。 プロ初登板、初先発のドラフト6位のルーキー、福永が、2回の丸の2ランなどで4回で10安打6失点の洗礼を浴びた。後を次いだ松田も5回に安部、丸の連続タイムリーなどで3点を失い、5回を終えて0-9と大量リードを許した。 だが、今年の阪神はあきらめない。その裏、まずは一死三塁塁から好調、梅野の3試合連続となるセンター前タイムリーで1点を返すと、6回に先頭の高山の四球から猛反撃が始まる。 続く北條が三塁線を破る二塁打。無死二、三塁から糸井の二塁ゴロの間に、まず1点。二死になったが、中谷が死球で出塁し、一、三塁から鳥谷の大きくバウンドする打球を一塁の堂林がグラブにあてて弾き、タイムリー内野安打となり2点目。押せ押せムードの中、糸原が四球を選び、満塁となって暴投で3点目。梅野の四球で、ピッチャーは岡田から中田に代わったが、途中出場の原口も押し出しの四球を選び4点目。なお二死満塁から高山がライト線に走者一掃の三塁打。ついに打者一巡の攻撃で7点を奪い1点差に迫った。 「打ったのはフォーク。みんがつないで作ってくれた満塁だったので後ろへつなぐことだけを考えた。体を前に出されたけれど、なんとか粘って打ち返すことができた」とは、高山の試合中談話。 さらに7回、一死一、二塁から、鳥谷の二塁ゴロを西川が弾き、隙を見た江越が、二塁から本塁へ頭から滑り込んで判定はセーフ。緒方監督の抗議で、15分もの長い時間をかけてのリプレー検証となったが、判定はアウトに覆った。二死一、二塁から試合が再開したが、「次につなげれば調子のいい梅野さんがなんとかしてくれると思った」と、糸原がライト前ヒット。再び本塁は、クロスプレーとなったが、今度は、文句なしのセーフで同点。さらに梅野が、右中間に勝ち越しの2点タイムリー三塁打を放ち、ついに11-9でゲームをひっくり返した。梅野も、「中断したあとの健斗(糸原)の姿を見て気迫をもらって、初球からいかなければいけないと、思い切りいった結果が、最高の結果になりました」と言う。 8回をマテオが無失点に抑えると、その裏には高山のヒットを皮切りに足を絡めて1点を追加、9回はドリスで3点を守りきった。 試合後、金本監督も興奮を抑えきれない様子だった。 「疲れました。本当に疲れました(笑)。9点差をひっくり返したのは、長くプロにいるが僕も初めて。最初は(9点差で)お客さんに申し訳ない気持ちで、なんとか盛り上がるシーンを作ってくれと思っていましたが、まさか逆転するとは。あきらめない姿勢、若い力とベテランの粘り。全員でとった勝利です。」