損保ジャパン、横浜の代理店でも1518件の情報漏洩 損保ジャパン社員が出向者に要請 組織ぐるみかどうかが焦点に
都内の保険代理店へ出向していた損害保険ジャパンの社員が、自分の出身母体の損保ジャパンに顧客情報を漏洩していた問題で、横浜市内の別の保険代理店でも損保ジャパン社員からの要請で同社からの出向転籍者が情報漏洩をしていたことが7月19日わかった。横浜銀行と親密な保険代理店の朋栄(櫻井陽一社長、横浜市中区)が同日公表した。 同社の発表によると、損保ジャパンからの出向転籍者が、アパートローン利用者向け火災保険契約の情報約1518件(個人890人、法人628社)を漏洩した。2021年5月~11月、2022年2月~2024年5月に始まる契約の内容という。 損保ジャパン社員から契約シェア確認の要請があり、出向転籍者が応じた。損保ジャパンから外部への漏洩がないことは確認しているという。 みずほフィナンシャルグループと親密な保険代理店であるトータル保険サービス(小木曽琢弥社長、東京都中央区)でも、同社への出向者が損保ジャパンに対して顧客の保険契約情報約2700件(過去5年分)を漏洩していたことが12日に発覚したばかりだ。 今回は、損保ジャパンの社員が情報漏洩を要請していたことが判明した。損保ジャパンから全国の保険代理店への出向者は多数に上るとみられ、どれだけの規模で同じような情報漏洩があったか、組織ぐるみの行為だったかどうかが焦点となる。 損保ジャパンは19日「関係者の皆様におわび申し上げる。本事案やそれ以外も含めて発生原因や影響範囲などは現在調査中で、真摯に受け止めて全容把握、再発防止策を実行していく」とのコメントを出した。 (編集委員・小山田 研慈)