“統一教会”2審判決「取り消し」 最高裁がやり直し命じる 元信者の高額献金 “念書は無効”と判断
「念書」の存在などから、1審、2審とも教団側が勝訴していた裁判。 しかし、2審の判決がでた翌日に状況は一変しました。 安倍元首相の銃撃事件をきっかけに教団側による高額な献金の実態が明るみに出たのです。 最後の望みをかけて、中野さんは上告に踏み切りました。 そして11日、最高裁が下した判決は「2審判決を取り消し」、高裁で審理をやり直すよう命じました。
これまで認められていた“念書の有効性”について最高裁は… 最高裁の判決(念書の有効性について) 「女性(母親)は高齢で教団の心理的な影響の下にあり、終始、信者らの主導のもと作成された。公序良俗に反し無効」 “念書は無効”と判断。 また、献金の勧誘行為について、「1億円を超える献金をし、所有する土地も売却し、そのやり方は異例のものと評し得る」などと指摘。違法性について審理が尽くされていないとして、審理のやり直しを命じたのです。 判決では念書の有効性について、「合意した経緯、当事者が被る不利益など総合考慮して決めるべき」とし、宗教団体による献金の勧誘行為の違法性については、「家庭環境や献金の経緯、額など多角的な観点で検討することが求められる」とするなど、最高裁として初めて判断基準を示しました。 この判決に、中野さんは… “統一教会”に損害賠償求める中野容子さん(仮名) 「なぜもっと早く、それ(念書無効の判断)は最高裁でなくてもできるはずのこと」 一方、教団側は「差し戻しという結果になり残念でなりません。今後も正しさを主張して参ります」とコメントしています。 (7月11日放送『news zero』より)