元スイス代表の32歳シャチリ、2年半在籍したMLSのシカゴ・ファイアーを退団
MLS(メジャー・リーグ・サッカー)のシカゴ・ファイアーは14日、元スイス代表MFジェルダン・シャチリとの契約を双方合意のもとで解除することを発表した。 【動画】シャチリがシカゴで過ごした2年半 今回の発表について、シカゴ・ファイアーのスポーツ・ディレクター(SD)を務めるゲオルク・ハイツは「ジェルダンとの話し合いの末、それぞれの道へ進むことが彼にとっても我々にとってもベストだという結論に達し、双方が合意した上で契約を解除することにした」と説明。「我々は彼のクラブへの貢献に感謝するとともに、彼のキャリアの次の章での成功を祈っている」とシャチリへエールを送った。 また、シャチリ自身もクラブを通してコメントを発表。退団を決めた理由の一部に触れると同時に、およそ2年半在籍したシカゴ・ファイアーに対する感謝の言葉を綴った。 「今が、自分のキャリアの中で新たな可能性を模索するのに適切な時期だと信じている。シカゴに在籍したこの期間、クラブとファン・サポーターがくれた温かいサポートに感謝したい。今後のファイアーの成功を願っている」 シャチリは1991年10月10日生まれの現在32歳。母国の名門であるバーゼルのアカデミー育ちで、2009年7月にトップチームデビューを飾る。バーゼルでは公式戦通算130試合出場23ゴール27アシストを記録し、2012年夏にはドイツの“絶対王者”ことバイエルンの門を叩いた。加入初年度は主力の一角として活躍したものの、徐々に出場機会が減少。最終的に、バイエルンでは2シーズン半の在籍で公式戦通算81試合出場17ゴール19アシストを記録し、ブンデスリーガだけでなくチャンピオンズリーグ(CL)のタイトル獲得も経験したものの、2015年1月にインテルへレンタル移籍した。 2015年夏にはストークに完全移籍加入すると、右ウイングの定位置を掴み、初挑戦のプレミアリーグで躍動。2018年夏にはリヴァプールへの完全移籍を果たした。リヴァプールでは度重なる負傷にも悩まされ、絶対的な立ち位置は確立できなかったが、クラブ史上初のプレミアリーグ制覇やCL優勝も経験。3年間在籍した後、リヨンで半シーズンプレーし、シカゴ・ファイアーへ加入していた。 シカゴ・ファイアーでは2024シーズン途中まで2年半在籍し、公式戦通算75試合出場16ゴール13アシストをマーク。背番号10を託されただけでなく、キャプテンマークを巻いてピッチに立つ試合もあり、“エース”としての役割を全うした。 また、バーゼル在籍時の2010年3月にはスイス代表デビューも飾る。以降は不動の主力として長年にわたってスイス代表を支え、FIFAワールドカップは4大会連続、EUROは3大会連続で出場。7度の主要大会出場はスイス代表史上初の快挙で、国際Aマッチ通算125試合の出場はレヴァークーゼン所属のMFグラニト・ジャカに次ぐ歴代2位の数字。通算で32ゴール34アシストを記録している。今夏に開催されたEURO2024にも出場し、2試合のピッチに立っていたが、同大会をもってスイス代表から引退することを発表していた。 2024シーズン、シカゴ・ファイアーはMLSのイースタン・カンファレンス(東地区)25試合を消化した段階で勝ち点「25」を獲得。現在は15チーム中14位につけている。
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