安藤市長「心よりおわび」 土浦花火大会中止で陳謝 茨城
2日に開催予定だった第93回土浦全国花火競技大会の中止について、茨城県土浦市の安藤真理子市長は5日の定例記者会見で、「心待ちにしていた皆さま、煙火業者、大会開催に向けてご協力いただいた関係者に、心よりおわび申し上げます」と陳謝した。 市は大会前日の1日に中止を発表した。台風21号の影響による雨や、雲の高さが低いとする予報を考慮し、安全に花火を鑑賞する環境が確保できないと判断。予備日としていた3日と9日のうち、3日は降雨で会場を流れる川の増水が懸念され、両日とも警備関連に必要な人手が確保できず断念した。 市商工観光課は予備日に実施できない理由について、「駐車場や会場などで雑踏警備や交通誘導に当たる警備員約470人を確保できず、安全な運営が難しい」と説明した。 大会直前まで大手や県内外の警備業者にも打診し開催の可能性を探ったが、不調に終わったという。 市は後日、チケット会社を通じて、有料観覧席のチケット代を返金する。代替イベントは開催しない。 安藤市長は「大会は来年100周年を迎える。ここで火を途絶えさせてはいけない。土浦の誇るべき伝統を継承していくため、今回のことを検証し、今後の花火大会運営に努めていく」と話した。
茨城新聞社