友人に「生後半年で保育園は可哀そう」と言われましたが、早く働きたいので保育園に預けたいと思っています。どれくらい費用がかかりますか?
子どもが生まれて半年が経つと、保育園に預けることを考える方も多いでしょう。近年、夫婦共働きは珍しくなく、収入を確保するために早期に子どもを保育園に預ける方も少なくありません。 しかし、保育園にはさまざまな種類があります。保育料にも大きく差があるため、どの保育園を選べばよいか迷っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、おもな保育園の種類とそれぞれの平均費用について解説します。 ▼「3人目3万円」に思わぬ落とし穴! 2024年12月に前倒しになった「児童手当拡充」の注意点
保育園の費用は3~5歳まで無償化される
保育料について触れる前に、国が2019年からスタートしている幼児教育・保育の無償化制度について解説します。 3歳から5歳までのすべての子どもが対象で、認可保育園や認定こども園などの保育施設の利用料が無料になる制度です。保育園には「認可保育園」と「認可外保育園」の2種類があり、それぞれの料金は異なります。 この制度では、認可保育園をはじめ、国や都道府県が認定している保育施設の利用料が無料になり、それ以外の認可外保育園では上限金額まで利用料が補償されます。 ただし、この制度が適用されるのは3歳~5歳までの子どもに限られ、0歳~2歳までの間は保育料が必要です。また、無料になるのは保育料のみで、登園にかかる移動費や給食費などの費用は保護者負担になります。
保育施設の種類
ここからは、「認可保育園」と「認可外保育園」について解説します。それぞれの保育施設によって利用料金が異なるため、これから子どもを預ける方は月々の利用料と世帯収入のバランスを見極めましょう。 ■認可保育施設 認可保育施設とは、各都道府県が認可した保育施設の総称です。国が定める基準を満たした上で児童福祉法に基づいて設置されており、利用料金は世帯の所得に応じて決定されます。認可保育施設の種類は、おもに以下の通りです。 ・認可保育園 ・認定こども園 ・地域型保育事業 など 総務省統計局が実施した「国民生活基礎調査令和4年国民生活基礎調査」によると、乳幼児のいる世帯が育児にかかった平均費用のうち、認可保育所にかかる費用の平均は月額4万3000円でした。費用は都道府県によってばらつきがあるため、あくまで目安である点にご注意ください。 ■認可外保育施設 認可外保育園とは、国が定める一定基準を満たしてはいないものの、保育園の運営許可にあたる「認可外保育施設に対する指導監督要網」を満たしている保育施設のことです。 認可外保育園は、企業型保育園や小規模保育園など、施設規模や運営母体によってさまざまな種類に分けられます。認可外保育施設の種類は、主に以下の通りです。 ・認証保育園 ・事業所内保育 ・託児所 ・ベビーホテル ・企業型保育園 ・家庭的保育事業 など 認可外保育施設は業態が多岐にわたり、利用料金は施設の種類や規模、運営母体によって大きく異なります。 「国民生活基礎調査令和4年国民生活基礎調査」によると、認可外保育施設にかかる平均費用は、7万1000円でした。このことから、認可外保育施設は認可保育施設よりも費用が高い傾向にあると分かります。 また、こども家庭庁が実施した「令和4年地域児童福祉事業等調査結果の概況」によると、ベビーホテルやその他の認可外保育施設の利用料はそれぞれ「7万円以上」が最も多い結果でした。 どの保育施設にも人数のキャパシティがあるため、希望の施設に入園できなかったときは利用が高い施設に預けなければならない可能性があります。