ヨーロッパ最大の最もグリーンな都市に? ギリシャが空港跡地で開発中のスマートシティ「エリニコン」(海外)
大規模な海岸公園はプロジェクトの重要な一部
空港跡地に都市公園を作るという構想は2005年からあった。その広さは650エーカー(約2.6平方キロメートル)と、東京ドーム約56個分だ。
リビエラ・タワーはギリシャ初の超高層ビルに
建設中のリビエラ・タワーは50階建て総戸数180戸の、エリニコンの「至宝」だと開発業者は語っている。その高さは約650フィート(約200メートル)と、完成すればギリシャで最も高い、初の超高層ビルになる。
エリニコン・エクスペリエンス・センターはプロジェクトの歴史を伝える施設に
2022年にオープンしたこのスマートシティのエクスペリエンス・センターは、かつての空港の格納庫の1つを復元したものだ。エリニコンの歴史を伝え、この新都市の創設者たちが未来の都市の要になると信じている、環境にやさしい技術を紹介することをその目的としている。
超高級ショッピング街もできる予定
ラムダ・ディベロプメントやその他の開発業者は、リビエラ・タワーに隣接する高級ショッピング街「リビエラ・ガレリア」の建設をもう1つの重要事項としている。Retail Insight Networkによると、このショッピング街には70の一流ファッションブランドが出店する予定だ。
ギリシャの首相が訪れたことも
キリアコス・ミツォタキス首相は今年初め、ラムダ・ディベロプメントが完成させた最初の建物(障害者のための施設)のオープンを記念してエリニコンを訪れた。ミツォタキス首相は、ギリシャ経済の活性化を首相としての最優先事項の1つに掲げている。
ただ、アテネの人々が皆、エリニコンを歓迎しているわけではない
ラムダ・ディベロプメントのCEOオディッセアス・アタナシウ(Odisseas Athanasiou)氏は以前、エリニコンは「しかるべき理由でギリシャを地図に載せる」ものだと語ったが、全てのアテネの人々が同じ意見というわけではない。地元の人々の中には、このプロジェクトがアテネをメガヨットやカジノでいっぱいの「ミニ・ドバイ」に変えてしまうのではないかと危惧する人もいれば、かつての空港に関連する歴史的建造物の破壊に不満を持っている人もいる。
George Glover