九州電力・池辺和弘社長が原子力発電所建設に意欲…「原子力が必要だと理解してもらうことが第一歩」
九州電力の池辺和弘社長は読売新聞のインタビューに応じ、原子力発電所の建設について「新たに(建設)できるところがあれば造るつもりだ」と意欲を示した。2024年12月に公表されたエネルギー基本計画の原案では原発を最大限活用するとの方針が明記されており、「原子力が必要だと理解してもらうことが第一歩だ」と述べた。 【写真】九州電力玄海原発
池辺氏は、半導体工場や、膨大な情報を処理できるデータセンターの増加に伴って今後の電力需要が拡大に向かうと指摘。原発について「電力の安定供給に加え、(運転時に)二酸化炭素を排出しないという観点からも必要だ」と強調した。
実際に建設する際は地元の理解が欠かせないとの認識を示したうえで、一般に原発の建設は計画から完成まで10年単位の時間がかかることもあり、「早く検討しなければならない」とも話した。
九電は11年1月、川内原発3号機(鹿児島県薩摩川内市)の増設許可を求めて国に申請したが、同3月の東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で手続きを凍結した状態だ。池辺氏は3号機の必要性を強調しつつ、具体化については「社内で議論していない」と述べるにとどめた。