北海道・八雲町、ウイスキー製造に挑戦 民間と新会社設立へ 30年発売目標
【八雲】渡島管内八雲町が、道内外の複数の企業と合同でウイスキー製造販売の新会社を設立し、町内に蒸留所を建設する。10月30日の八雲町議会全員協議会で計画の概要を説明した。本年度中に会社を立ち上げ、2027年に製造を開始、30年に八雲産ウイスキーの発売を目指す。 【動画】函館市や北斗市で 庭園の紅葉にうっとり 蒸留所の建設予定地は町内の民有地。町が地権者と交渉を進めており、土地を購入した上で25年度中に蒸留所建設に着手する。ウイスキーの原料となるモルト(大麦)は当面、海外から仕入れ、販売量は「3年熟成もの」で年間約66キロリットル(700ミリリットル入りボトル換算で9万4千本)を見込む。 蒸留所建設や設備導入に伴う総事業費は19億円。3分の1ずつを国の補助金と町の補助金、残り3分の1を新会社の負担でまかなう予定だ。町政策推進課は「投資が先行するが、(10年熟成のウイスキーが販売開始となる)2038年には投資回収を見込む。それ以降は原酒の在庫により、さらなる利益獲得を想定している」と説明した。