マツダ新型ロードスター、大幅改良で何が変わった? 走りにより磨きをかけた4代目ND型を試す。【試乗レビュー】
サウンドエンハンサー付きのRSと、大人のRF
絶対スピードを求める御仁には、次に乗った「RS」グレードがある。こちらはブレースやタワーバーにはじまり、ビルシュタインのダンパー、ブレンボのベンチレーテッドブレーキやキャリパーで武装したモデルで、当然乗り心地は固いものの、速さは抜群。 さらに新型には車外騒音に対応しつつ、室内に快音を響かせるサウンドエンハンサーが標準装備されていて、そちらはボンネットを開けてみると、エンジン側からバルクヘッドを貫くような管状のパイプのような形で配置されているのがわかる。旧型との乗り比べでは、新型のエンジン音の方がより澄んだサウンドとして室内に伝わってきて、エンジンの伸び感もプラスされた軽快感のある走りになったイメージだ。 アシンメトリックLSDは、2.0Lエンジンの電動ハードトップモデル「RF」にも搭載されている。新旧のRFモデルで乗り比べると、コーナーでの安定感の差がはっきりとわかる。とはいえ、1.5Lのソフトトップに比べてRFの車重は100kgも重いので、ヒラリ感というよりは、どっしりと回っていくという感じ。上質な室内と、ルーフを閉じた時の静かな車内を味わいつつ、時には風を感じることができるというマルチなモデルとして楽しめそうだ。 昨年9月~12月のロードスターの販売事績を見ると、ソフトトップとRFの割合は7:3で、MTとATの割合も7:3。購入層の年齢は50代が中心で40代以上が全体の7割を占めつつも、最近は20~30代の若者が増えているのも特徴なんだとか。ロードスターの楽しさを知るユーザーが、世代を問わずしっかりと存在するという事実がわかるのだ。
SPECIFICATIONS
マツダ ロードスター Sスペシャルパッケージ|Mazda Roadster S Special Package ボディサイズ:全長3915×全幅1735×全高1235mm ホイールベース:2310mm 車両重量:1020kg(※1060kg) 駆動方式:FR エンジン:直列4気筒DOHC16バルブ 総排気量:1496cc 最高出力:136PS(100kW)/7000rpm 最大トルク:152Nm(15.5kgfm)/4500rpm トランスミッション:6段MT(※6段AT) サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン(後)マルチリンク 価格:308万7700円(※320万3200円) ※はAT車 マツダ ロードスター RS|Mazda Roadster RS ボディサイズ:全長3915×全幅1735×全高1235mm ホイールベース:2310mm 車両重量:1040kg 駆動方式:FR エンジン:直列4気筒DOHC16バルブ 総排気量:1496cc 最高出力:136PS(100kW)/7000rpm 最大トルク:152Nm(15.5kgfm)/4500rpm トランスミッション:6段MT サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン(後)マルチリンク 価格:367万9500円 マツダ ロードスター RF VS|Mazda Roadster RF VS ボディサイズ:全長3915×全幅1735×全高1245mm ホイールベース:2310mm 車両重量:1110kg(※1130kg) 駆動方式:FR エンジン:直列4気筒DOHC16バルブ 総排気量:1997cc 最高出力:184PS(135kW)/7000rpm 最大トルク:205Nm(20.9kgfm)/4000rpm トランスミッション:6段MT(※6段AT) サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン(後)マルチリンク 価格:415万4700円(※418万2200円) ※はAT車
文と写真= 原アキラ