【東スポ杯2歳S】前走芝1800m新馬勝ち馬が活躍 データはファーヴェント、サークルオブジョイを後押し
能力差を縮めるのは枠番
来春の勢力図を決める戦いはいくつかある。東京スポーツ杯2歳Sは間違いなくその一つだ。ここを勝てば、クラシックの主役へと評価が一気に高まるが、実際は勝ち方が大事であり、内容とシチュエーション次第では人気先行で終わることが多い。 【エリザベス女王杯2023 注目馬】GⅠ級の牡馬相手に善戦、平坦コースで牝馬相手なら力は一枚上だ! SPAIA編集部の注目馬を紹介(SPAIA) 過去10年、1番人気は4勝。勝ち馬はワグネリアン、コントレイル、ダノンザキッド、イクイノックスとすべてGⅠ馬になった。2番人気はイスラボニータ、ブレスジャーニー、4番人気サトノクラウン、スマートオーディンで、人気が落ちるとGⅠ馬の割合は減っていく。5番人気以下でこのレース(現在の名前に変わった1997年以降)を勝った馬のうち、GⅠ馬は中山大障害を勝ったニシノデイジーと08年のナカヤマフェスタしかいない。 世代上位の馬たちが集う登竜門的レースで1、2番人気に支持されるだけの根拠をもち、実際にその戦いを勝ち抜いた馬こそが、クラシックの主役になる。データは過去10年分を使用する。 人気の傾向は基本、人気順通りで、1番人気【4-1-2-3】勝率40.0%、複勝率70.0%、2番人気【2-4-0-4】勝率20.0%、複勝率60.0%、4番人気【2-3-1-4】勝率20.0%、複勝率60.0%といった感じだ。 8番人気1勝は18年ニシノデイジー。同馬は札幌2歳S覇者だったが、人気薄での勝利だったためか、この人気にとどまっていた。基本はこの時点で能力上位と評される馬が素直に走る。これは実力がストレートに表れやすく、ごまかしがきかない東京芝1800mという舞台設定も影響している。後半、特にゴール板までしっかり末脚を使えないと勝てない。 能力差を埋めにくい舞台ではあるが、唯一、その差を縮めるために使えそうなデータが枠番だ。1枠【4-0-3-4】勝率36.4%、複勝率63.6%、3枠【3-1-2-6】勝率25.0%、複勝率50.0%と内枠が優勢になる。4枠【0-0-0-13】、5枠【0-2-1-11】複勝率21.4%を挟み、6枠から外は計3勝で、複勝率も内枠より低い。少頭数になる年が多く、内枠の母数が少ないのもあるが、それを差し引いても内枠がいい。距離ロス軽減が能力差を埋める。一発に賭けるのであれば、内枠からピックアップしよう。