「深刻な社会問題招いた」小林製薬社長が謝罪 「紅麹」サプリ摂取した5人死亡 114人入院 「未知の成分」まだ特定できず
■「深刻な社会問題を招き深くお詫び」と社長
小林製薬の「紅麹原料」を使ったサプリメントで「腎疾患」などの健康被害が相次いでいる問題で、28日午後2時ごろから、調査状況などについて説明するため、小林章浩社長らが会見を行っています。 先週金曜日22日に初めて記者会見が開かれ、29日は2回目となります。 【Youtube LIVE】小林製薬社長が会見 小林製薬「紅麹」サプリ摂取で5人死亡〈カンテレNEWS〉 小林社長は会見冒頭で「まずはお亡くなりになりました。お客様のご冥福をお祈りし、ご遺族の皆様に心からお悔やみ申し上げます。また、現在も入院中、治療中の方が数多くおられることも承知しております。一刻も早いご回復をお祈りしております」と話したうえで、「深刻な社会問題にまで、招いてしまったことにつきまして、改めて深くお詫びを申し上げます」と謝罪しました。 小林製薬は、「紅麹原料」に含まれる「未知の成分」が腎疾患の原因となった可能性を否定できないとしていますが、この会見でも、まだこの「未知の成分」の特定に至っていないと報告しています。 これまでに、小林製薬の「紅麹原料」を使ったサプリ「紅麹コレステヘルプ」を摂取していた人で、腎疾患などで入院した人は114人に上り、死亡した人は合わせて5人となりました。 サプリとの因果関係については不明です。 また、小林製薬には、およそ1万2000件の健康被害の情報が寄せられています。 小林製薬は、会見で「紅麹」サプリとの関連が疑われる症状を訴えて通院したり、入院したりしている人は、680人いると明らかにし、通院や入院の費用を小林製薬が負担すると明らかにしました。
■「未知の成分」まだ特定できず
小林製薬は、「紅麹コレステヘルプ」について想定されていない「未知の成分」が含まれているサプリの製造時期は去年4月から10月、出荷時期は去年7月から12月だとしています。 2月上旬までに、小林製薬には複数人から腎疾患の症状について申告がありましたが、調査などに時間がかかり、1カ月以上経った22日の会見で初めて事態を公表しました。 小林製薬は、「未知の成分」が腎疾患の原因となった可能性を否定できないとしています。 「未知の成分」と健康被害との関連はまだ分かっておらず、小林製薬はこれまで、原因の特定には少なくとも1、2カ月かかると説明してきました。 前回の会見では「仮説段階だが、カビから作られた」可能性を言及していますが、健康被害を訴えている人の治療にも関わるので、この「未知の成分」の特定は早急に進められる必要があります。 しかし、今回の会見でも、小林製薬は「未知の成分」は特定できていないとしました。 「未知の成分」の構造までは、大分判明してきているものの、28日に厚労省と協議し、今後は、小林製薬1社で判断するのではなく、国の研究機関とともに解明を進めていくことになったということで、小林製薬は、国の研究機関にデータを提供しながら迅速な解明を進めていくとしています。
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