協会ナンバー2の春日野事業部長は「上と若手の対抗を見てみたい」上位陣にも若手にも期待
大相撲夏場所(東京・両国国技館)初日を翌日に控えた11日、日本相撲協会ナンバー2の春日野事業部長(61=元関脇栃乃和歌)が、報道陣の電話取材に応じた。事業部長は年3回の東京場所の責任者。3月末に新たに就任した春日野部長にとって、夏場所は事業部長として臨む最初の本場所となる。「コロナで大変な損益を出してしまったけど、相撲の充実というのが一番の懸案なので、それを第1に考えています。それに伴って、券売に対しても努力していく」と、意気込みを語り、これまでと同様に、迫力ある取組を見せることを約束した。 すでに夏場所は、協会管轄の前売り入場券は完売している。「残念ながら手に入らなかった人には申し訳ないけど、満員にすることが1つの目標なので、それを達成できたかなと思います」と、15日間満員御礼となることに感謝した。 ただ、人気の小結朝乃山と、先場所110年ぶりに新入幕優勝した前頭尊富士は休場となった。これには「せっかく切符も売れているし、そういったところを皆さん期待してくれていたと思う。その穴埋めというわけじゃないけど、全員にいい相撲を取ってもらうことが私たちの使命だと思っています。残念ならがら、休場者は仕方ないとしても、その穴埋めを十分できる素材はいっぱいいると思います。期待していますよ」と、出場力士の奮起を期待した。 「理想としては上位陣が引っ張ってもらって、なおかつ優勝争いに絡んでもらうというのが一番いいですよね。上と若手の対抗を見てみたい」と、横綱、大関が優勝争いに絡む引き締まった展開でありつつ、若手の台頭も望んでいた。特に横綱照ノ富士については「ぶっつけみたいな感じで出てくるけれども、やはり先頭に立って引っ張っていってほしい存在。横綱というのは、そういうものだと思う」と、期待を寄せていた。【高田文太】