<センバツ>習志野、優勝候補・星稜を撃破 小林監督「正直、勝つのは難しいと思っていた」
◇第91回選抜高校野球2回戦 ○習志野3-1星稜●(28日・甲子園) 習志野にとって大きな大きな1点になった。星稜の先発はエース・奥川。今大会注目のナンバーワン右腕から点を取るチャンスは多くない。だからこそ、最初の好機できっちりとものにした。 【星稜・奥川からソロアーチを放つ習志野・兼子】 1点を追う四回。先頭の小沢が140キロの直球に食らいつき、中前にぽとりと落とした。このチーム初安打で風向きが変わった。犠打をはさんで、4番・高橋が145キロの直球を左前へと運び、一、三塁と好機を広げる。2死後、竹縄が125キロのスライダーを右前にしぶとく落として追いついた。 打席では各打者がバットを短く持ち、コンパクトに振ることを意識した。クリーンヒットでなくても、どうにかバットに当ててつなぎ、好投手から得点を奪った。小林監督は「信じられない。奥川君からヒットが打てたこともまさかだし、おまけに勝てたこともまさか」と驚きを隠せない様子だった。 1回戦の日章学園(宮崎)戦は12安打で快勝し、2回戦で優勝候補を破って初のベスト8。小林監督は「正直、選手も空元気で勝つのは難しいと思っていたので、宿舎の荷物をまとめて来てしまった。(次戦については)帰って考えます」と言葉にうれしさがあふれていた。【長田舞子】