配属ガチャ、初日に退職...超売り手市場の新入社員の現状 入社先に何を求める?
新年度が始まって3週間ですが、この4月に入社したばかりの新社会人がすでに続々と会社をやめています。 中には入社初日に退職した人もいます。超売り手市場とされる、現代の新入社員の現状についてみていきます。
■入社初日に「もう辞めたい」の声
2024年の新入社員の入社初日に、SNSでは、「入社初日にもう辞めたい」「初日でやめたい。自分じゃない感がすごい」といった投稿がありました。 大学で観光業を学び大手企業に入社したAさんは、4月1日に、会社に退職の意思を伝えたそうです。 Aさんは本社で研修を受けてから、現場に配属されました。3月から本社で研修を受けていましたが、「本社は活気があってやる気がある感じ。配属先は先輩に活気がなく、そのギャップに戸惑い」を感じたそうです。 Aさんは退職したその日に、別業種の次の会社に応募して、その翌日に面接を受けて採用が決まりました。 親には事後報告だったそうですが、「合わない場所で無理して働くよりいいんじゃない」と言われたということです。 美容業界に入社したBさんです。 Bさんは、入社前の会社説明会で、『身だしなみ自由』と説明を受けて入社しましたが、入社式で『髪の色が派手』だと指摘されて、式への出席を許されず、入社初日に退職を決めました。そして、退職代行というサービスを使って、退職しました。 退職代行サービス会社は、退職したい労働者本人に代わって、会社などに退職の連絡を行います。 退職代行サービス会社の代表は、「新卒からの依頼は、去年4月は20件だったが、今年は、18日までで139件に。退職理由のほとんどが入社前と後のギャップ」と話しています。 松岡アナの友人も、2024年4月に、大手企業に入社しましたが、入社前から転職サイトに登録していたそうです。
■配属ガチャ理由に2カ月で退職
今、会社をすぐにやめる新入社員が増えています。入社はしましたが、希望していた部署に配属されなかったという理由でやめた人もいます。 Dさんです。2022年に神戸大学を卒業して、新卒で大手IT企業に入社しましたが、約2カ月で退職しました。退職した理由は、「いわゆる配属ガチャ。配属先が自分の希望していた部署とは違うものだったので、早期に退職を決めた」ということです。 Dさんが入社した理由です。「スキルが身につく会社に入り、スキルを身につけることを目的に働きたい」と、入社前から配属先の希望とこだわりを伝えていたそうです。 ところが、Dさんの上司は、配属が決まった時、「そもそも、あなたが希望していた部署は、採用の枠としてなかった」と伝えてきたということです。 Dさんは、会社に対し、不誠実だと感じて、退社を決意しました。現在は、フリーランスでマーケティングをメインに記事を執筆するなどしています。 Dさん 「今は、個人でも十分稼げる時代。いやな思いをしてまで、会社に残り続けなくてもいいと思う。自分は前向きな退社をしたと思う」