<わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!>こむぎが走る! 止まらない! CGならではの表現を 宮原直樹監督インタビュー
ゲームの世界では、キャラクターの頭身が変わる。
「ゲームの世界と現実のメリハリを付けるために、あえてCGと分かるようにしました。CGを作画に近付けてシームレスにする見せ方もありますが、ゲームの世界と現実を行ったり来たりする展開なので、割り切って変えることで、今はゲームの世界の話だと一目で分かるようにしています。背景もリアルさよりデフォルメを効かせてゲーム世界らしさを表現できたと思います」
大量のタヌキが出てくるシーン、大量の玉が出てくる“ダンシング玉入れ”のシーンなどもCGならではの表現だろう。圧倒的な“物量”も大きな魅力となっている。
「CGだからできたことです。物量は限界まで攻めました。1人でびっくりするよりは4人でびっくりする方がいい。100匹で攻めるよりは、1000匹……とやっぱり派手な方がいいですから(笑い)。スタッフの技術と頑張りでできたことです」
宮原監督は、CGを手掛けたスタッフの“成熟”も感じていたという。
「部署としてもう一段成熟したぞ!と感じています。『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』『ガールズバンドクライ』などを経て、スキルが高まっている中で、チャレンジできました。すごくいいタイミングだったと思っています。特に若いスタッフの成長が著しく、手描きでも難しいような演技も的確に表現してくれて、すごく助かりました」
◇大福がしゃべった! モフルンも
テレビシリーズではしゃべることがなかったうさぎの大福がついにしゃべり、変身したことも話題になっている。低音ボイスに定評のある中村悠一さんが大福役にキャスティングされたという衝撃的だった。「ゲームの世界なので、大福がしゃべることもあるのでは?」と柔軟な発想で挑戦した。
「ひろがるスカイ!プリキュア」と「魔法つかいプリキュア!」のプリキュアが登場するのも見どころの一つだ。2016年2月~2017年1月に放送された「魔法つかいプリキュア!」は、続編「魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~」が2025年1月から放送されることも話題になっているが、「続編のことも考えていましたが、それだけではなくモフルンの存在が大きい」「モフルンは、ぬいぐるみですけど、プリキュアと気持ちが通じています。動物と飼い主の関係に近い」という。