「今の会社で嘱託社員になる VS 別の会社に再就職する」定年後の“進路”~それぞれのメリット・デメリットとは?
人生100年時代といわれる現代、働くことは、収入を得て老後生活の資金に充てるだけでなくリタイア後も社会との接点を持ち続けるという意味でも、非常に重要となってきます。現在の会社を定年後、どのようなかたちで働いていこうか、その後の“進路”に悩む方も少なくないでしょう。 今回は、「今の会社で嘱託社員になる」「別の会社に再就職する」この2つのメリット・デメリットを確認してみましょう。 ▼高齢者の「4人に1人」は働いている!? 平均年収はどのくらい?
今の会社で嘱託社員
人手不足の解消や働く意欲のあるシニア層の増加もあって、今や60歳代は貴重な存在です。厚生労働省は、高年齢者の雇用する上でのルールを策定しています。 65歳までに関しては「定年の年齢は60歳以上とする必要があり、定年の年齢が65歳未満に定めている事業者は、雇用者に対して65歳まで安定した雇用を確保する必要がある」というのが内容です(※)。 今の会社で継続して働く場合、「定年は60歳なので、それ以降は嘱託で働く」という働き方が多いようです。定年時に退職金をもらいますが、そのまま同じ会社もしくは関連会社で、再雇用の契約を結びます。 この嘱託社員のメリットは、これまでの環境をガラリと変えることなく継続して働けることにあります。社内のさまざまなシステムやチームのメンバーなどに戸惑うことも少ないでしょう。異動があったとしても転勤した程度の変化といえます。これまでの経験やスキルを会社側も分かっていますので、それらを生かすことができる可能性は高いです。 デメリットは、給与形態が社員の時と違うことです。これは会社によって違うので一概にはいえませんし、同じ会社内でもいくつかの給与パターンがある場合もあります。確認が必要ですが、嘱託社員になると給料が下がることが一般的です。 「ほぼ同じ仕事内容なのに、給料がこんなに下がるなんて」という話を聞く機会が多いです。役職から離れても、これまで携わってきた仕事なので手を抜くわけにはいきません。何となく釈然としないので、モチベーションが維持できないのが実情でしょうか。