「今の会社で嘱託社員になる VS 別の会社に再就職する」定年後の“進路”~それぞれのメリット・デメリットとは?
別の会社に再就職(転職)
一方、「別の会社に再就職(転職)する」場合のメリット・デメリットを見てみます。 メリットは自分の能力を試すことができる点です。長く同じ会社でいると、自分のポテンシャルに気づかないことがあります。“意外とできる自分”を生かしきれないことは残念です。 もちろん逆に、もっとできると過信していたのにできない自分に落ち込むこともあるでしょう。他の会社でも通用するスキルがあれば、幅広く活躍する道が開けるきっかけになるかもしれません。 ではデメリットは? というと、職場環境が変わるので柔軟な対応が求められます。仕事の内容はもちろんですが、人間関係や仕事の進め方など、ゼロから積み上げることになります。“新しい経験なので楽しい”と思えるといいのですが、周りに質問することばかりなので、気を遣い過ぎて精神的に疲れることもあります。 筆者も転職した経験があります。「会社によって、こんなにも書類作成の段取りが違うのか」と驚いたことや、機種が違ったのでコピー機の使い方まで教わったことなどが思い出されます。少し楽観的に仕事と向き合うことが必要かもしれません。
“やりたいこと”を自問してみる
人生100年時代といっても、すでに折り返し地点ではあります。ライスワークとライフワークという言葉があります。意味は、ライスワークはご飯を食べるための仕事、ライフワークは一生続けるやりがいを感じられる仕事といったところでしょうか。 自分のライフプランを考えた時、すでにライフワークといえる仕事や趣味などが見つかった人ばかりではないと思います。 ですが、自分のやりたい仕事は嘱託・転職のどちらの延長線上にあるのか、仕事ではなく趣味を優先するのならどちらの働き方が好ましいのか、など、これからの“進路”を決める上で、自分の人生を俯瞰(ふかん)してみるのも重要だと考えます。 出典 (※)厚生労働省 高年齢者の雇用 執筆者:宮﨑真紀子 ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
ファイナンシャルフィールド編集部