萩原健一(ショーケン)デビュー曲“歌唱拒否”の真相を暴露「変なアップリケのついたひらひらのユニフォーム着せられちゃってさ。あれには参った」
「50年もやっていると、二刀流ができるような“仕込み方”が分かってくる」
「音楽」と「芝居」について、ショーケンは後年のインタビューでこんなことを語ってくれた。 「音楽と芝居は180度違いますね。似て非なるものなんです。僕はそもそも歌を上手く歌うというより、“語る”ようにして、音と呼吸とリズムを崩さないようにしているんです。 僕の先輩たちは本当に歌が上手い。美空ひばりさんにしても、石原裕次郎さんにしても。けれども、ボブ・ディランの歌は喋っているみたいじゃないですか。マディ・ウォーターズにしても語っていますよね。だから僕は歌を上手く歌おうとは思わない。 ただ芝居は、煮詰めないといけないんです。表面だけじゃなく後ろも横もありますから、研究しがいがあります。だから片方ずつ(音楽と芝居)しかできなかったんですけど、今になってようやく両立してできるようになりました。 50年もやっていると、二刀流ができるような“仕込み方”が分かってくるんですよね。やっぱり、仕込みには時間が掛かるんです。」(※ 2018年の春に開催されたライブ、および新曲発売に合わせて行った『TAP the POP』のインタビューより) 文/佐藤剛 編集/TAP the POP <参考文献> 萩原健一著「ショーケン」(講談社) ムッシュかまやつ著「ムッシュ! 」文春文庫