〔東京外為〕ドル、158円台前半=米長期金利上昇で上伸(20日午後5時)
20日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引での米長期金利上昇などを受けて、1ドル=158円台前半に上伸した。午後5時現在は、158円26~28銭と前日(午後5時、157円74~75銭)比52銭のドル高・円安。 午前は、祝日明けの米長期金利が時間外取引で上昇したほか、五・十日による国内輸入企業の買いで上昇し、158円10銭付近へ水準を切り上げた。午後は、日経平均株価のプラス圏浮上や米長期金利上昇などでじり高となり、終盤には14日高値の158円25銭を上抜けた。 神田財務官が19日に行ったインタビューで、足元の円安について「今後とも過度な変動に対してはしっかりと対応していく」と述べたことが伝わったが、ドル円の反応は乏しかった。終盤、スイス中銀が追加利下げを行い、スイスフランが急落。ただ、対ドル、対円の両通貨で売られたため、ドル円への影響は限定的だった。 前日の海外時間のドル円は、特段の材料が見当たらない中、ユーロ買い・円売りが波及し、158円05銭付近に上昇した。FRB高官から利下げに慎重な発言が相次いでいることも、ショートカバーを誘った。もっとも、米国は祝日で全市場が休みだったため、参加者が極端に少なく、「持ち高調整主体の買いだった」(外為仲介業者)とされる。 東京市場は、手掛かり材料が乏しい中で水準を切り上げたが、政府・日銀による介入警戒感から、158円台前半で上値が重かった。市場関係者は「158円台前半からは徐々に上値が重くなってくる」(FX会社)とみていた。 ユーロは対円で上昇、対ドルでは下落。午後5時現在は、1ユーロ=169円73~74銭(前日午後5時、169円36~37銭)、対ドルでは1.0724~0724ドル(同1.0737~0737ドル)。