もはや〝絵に描いた餅〟ではない日本映画の海外展開 着々と進む国際合作:総まくり2024年
日本映画の躍進もたらす要素に
このように24年は、「時代的な当為性を持つスローガン」のようだった国際共同製作が、いつの間にか日本映画の現実の中に入っていることを実感する一年だった。もちろん、日本のクリエーターの力量は早くからグローバルクオリティーを維持していたが、筆者の考えとしては、これらを安定的に維持していくために、大衆性とバランスの取れる映画を、市場が維持できる程度に作り続けることも重要であろう。 産業的な側面から浸透力と投資価値を検証すること、これはもしかするとブロックバスター以外の全ての映画が脆弱(ぜいじゃく)性を露呈する韓国映画、王兵のような芸術映画以外は海外での存在価値が疑われている中国映画の現実を見ると、日本映画の驚くほどの躍進をもたらす要素になるかもしれない。
洪相鉉