[山口県]山口大が「学環」新設へ 来年度地域課題解決へ人材育成 中四国で初
山口大は来年度、新たな学士課程として「ひと・まち未来共創学環」を設置する。学環は既存の学部が持つ教育課程を横断的に学ぶ学部相当の教育組織で、国立大での設置は全国5番目で、中四国地方では初めてという。 心理・行動科学や経済学、社会学などの分野を学び、データサイエンスの知識やデジタル技術の活用方法の基礎を身に付ける。2年以降は「心の豊かさ」「社会(まち)の豊かさ」に重点を置いた二つのプログラムに分かれて専門的な科目を学ぶ。3年は企業や自治体などで実習を行い、大学での学びを生かし実際の地域課題の発見と解決を目指す。4年では経験を基に新たな価値創出などに役立つ研究テーマを設定し、卒業研究としてまとめる。 人間の心や行動、地域社会を深く理解し、デジタル技術を活用して地域課題を解決する「課題解決型文系DX(デジタルトランスフォーメーション)人材」を育成する。定員は40人。入試は一般と学校推薦で募集する。 同大は17日に会見を開き、谷沢幸生学長は「デジタルを活用して解決方法を見いだす力はさまざまな分野で必要とされている。新しい課題にチャレンジしたい若者に来てほしい」と述べた。 人文・社会科学系の修士課程3研究科については、来年度から新たに「人間社会科学研究科」を設置し、1研究科4専攻に再編する。