【体操】宮田笙子の〝完全復活〟を願う声 協会内から「メダルを狙うには力が必要」の指摘も
体操の全日本女王・宮田笙子(20=順大)の〝完全復活〟を願う声が高まっている。 エースとして活躍が期待された昨夏のパリ五輪直前に飲酒と喫煙行為が発覚。「五輪でみんなを引っ張りたい」と語っていた中で、無念の代表辞退を余儀なくされた。宮田抜きで挑んだ団体戦も8位に終わり、かねて目標に掲げていたメダルには届かなかった。 当時は失意に暮れていたというが、9月の国民スポーツ大会(佐賀・SAGAアリーナ)の成年女子で約4か月ぶりに実戦復帰。飛躍のきっかけとなった鯖江高時代を過ごした福井県代表として、6年ぶり6度目の団体優勝に貢献した。試合後には「このたびは私がとった行動によってたくさんのみなさまにご迷惑をかけてしまい、深く反省しております」と謝罪した上で「この件に対し真摯に向き合い、今後の競技生活を全うしてまいりたいと思います」と決意を新たにした。 11月には東京五輪銅メダルの村上茉愛さん(28)が日本体操界史上最年少で強化本部長に就任。2028年ロサンゼルス五輪に向けて「団体(総合)で銅メダル以上を取れるように」と力強く宣言した。それだけに協会内からは「新戦力の台頭も大事だと思うけど、やっぱりメダルを狙うには宮田選手の力が必要」との指摘も上がっている。 以前の本紙インタビューでは「いつまで現役を続けるかわからない」としながらも「パリ五輪で終わろうとは思っていない」と語っていた宮田。自身の過ちを力に変え、ロスの地で1964年東京五輪以来の団体戦に導くことはできるか。
東スポWEB