全日本大学駅伝関東選考会まずまずの条件 東洋大、早大などが7枠を争う 麗沢大、駿河台大、立大は初出場目指す
◆全日本大学駅伝関東推薦校選考会(23日、相模原ギオンスタジアム) 1万メートルのレースを各校2選手ずつ4組のレースを行い、全8選手の合計タイムの上位7校が本戦出場権を獲得する。2023年1月1日から、6月9日の申込み期日の前日(6月8日)まで1万メートル公認記録の8人合計タイムの上位20校が参加。登録選手13人の中から8人が出場する。留学生は登録が2人以内、出場は1人以内。 第1組は午後5時30分、第2組は午後6時10分、第3組は午後6時50分、最終第4組は午後7時30分のスタート。 例年、6月下旬に行われる選考会は高温多湿のタフなコンディションとなることも多いが、この日は、まずまずの気象条件となった。午後4時現在で気温23度と比較的、涼しい。ただ、湿度は約80%と高めで予断は許さない。ひとりでも途中棄権、あるいはブレーキすると、伊勢路への道は途絶える。昨年も中央学院大と芝浦工大が、記録なしに終わっている。速さより強さが求められる一戦は、今季の大学駅伝を占う注目のレースとなる。 昨年の本大会で9位の東海大、10位の早大、11位の順大、12位の帝京大、13位の東農大、14位の東洋大、15位の国士舘大に加え、本大会出場を逃した明大、法大、日大や初出場を目指す麗沢大、駿河台大、立大などが、7枚の伊勢路切符を激しく争う。 申込み記録の1位(8人平均28分34秒65)の東海大は、各校の主力が集まる最終第4組に、今年の箱根駅伝1区5位の兵藤ジュダ(3年)と同2区13位の花岡寿哉(3年)のダブルエースが順当に入った。 申し込み記録2位の東洋大(8人平均28分41秒11)は最終組に今年の箱根駅伝2区6位の梅崎蓮(4年)、同3区6位の小林亮太(4年)が出場。昨季は学生3大駅伝すべて欠場するなど不調だったが、今季に復調した5000メートル元日本高校記録保持者の石田洸介(4年)は第3組に入った。 東農大はエースの前田和摩(2年)が13人の登録メンバーから外れた。前田は5月3日の日本選手権1万メートルで日本歴代5位、日本人学生歴代最高の27分21秒52をマークして3位と激走。昨年の全日本大学駅伝関東選考会でもU20日本歴代2位(当時)となる28分3秒51と好走し、東農大を14年ぶりの伊勢路に導いたが、今年は不在。東農大は大黒柱抜きで選考会に挑む。 前田を上回る27分20秒05の自己ベスト記録を持つ日大のシャドラック・キップケメイ(2年)は順当に最終組に入っており、最終組は、山梨学院大のジェームス・ムトゥク(3年)、麗沢大のデイビッド・シュンゲヤネイヤイ(3年)らと超ハイペースになりそうだ。「最終組のトップ争いは27分前半になるでしょう」と複数の監督が予想する。初出場を目指す麗沢大の山川監督は「見えないタスキを1組目から最終組まで、つないでいきます」と表情を引き締めて話した。 昨年の全日本大学駅伝で優勝した駒大をはじめ、2位の青学大、3位の国学院大、4位の中大、5位の城西大、6位の創価大、7位の大東大、8位の東京国際大の上位8校はシード校。関東からは計15校が出場する。北海道1校、東北1校、北信越1校、東海1校(皇学館大)、関西4校、中国四国1校、九州1校(鹿児島大が出場決定)の計25校と、オープン参加の日本学連選抜チーム(東海を除く全国7地区学連からの選抜)と東海学連選抜チームを含めた計27チームが本戦に臨む。 全日本大学駅伝関東選考会に出場する大学は以下の通り。カッコ内は1万メートル申し込み記録の8人平均。 <1>東海大(28分34秒65) <2>東洋大(28分41秒11) <3>順大(28分43秒13) <4>帝京大(28分48秒53) <5>早大(28分48秒85) <6>中央学院大(28分50秒05) <7>日大(28分52秒38) <8>日体大(28分58秒89) <9>明大(29分0秒42) <10>法大(29分3秒08) <11>駿河台大(29分4秒39) <12>山梨学院大(29分4秒97) <13>麗沢大(29分6秒46) <14>専大(29分8秒91) <15>東農大(29分9秒28) <16>国士舘大(29分12秒98) <17>神奈川大(29分14秒27) <18>立大(29分13秒52) <19>亜大(29分13秒70) <20>流通経大(29分19秒44)
報知新聞社