<後半勝負・尽誠学園、戦力分析>/下 堅い守りで好機待つ エース、安定の制球力 /香川
尽誠学園がチームの合言葉に掲げ、秋の県大会、四国大会を勝ち上がった“後半勝負”の戦い方ができたのは、試合の序盤でリードを許しても、終盤に好機をつかむまでの粘り強い守備があったからだ。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 試合のリズムをつくるエースの村上侑希斗投手(2年)は、秋の公式戦8試合のうち6試合を完投し、防御率は3・26。1試合あたりの与四死球は2・75と安定した制球力で相手打者を打ち取った。特に終盤は7試合を0点に抑えた。西村太監督は「村上が好投すると、チーム全体の調子も上がる」と評価する。 守備も8試合で4失策と堅調だ。遊撃手の仲村光陽選手(同)と、二塁手の菊地柚主将(同)はベースカバーや送球など、抜群の連携で内野の要となっている。外野は俊足の福島武颯士選手(同)や福井駿選手(同)らを中心に、打球の落下点まで素早く到達し、守備範囲も広い。バックホームなどの送球の精度をさらに高めるため、遠投の練習に力を入れている。 ナインは試合中、「村上が守ってくれている。自分たちも守備でフォローしよう」と大きな声を掛け合う。仲間を信じ、最後まで逆転勝利を信じるチームの雰囲気が投手を支え、堅い守りにつながっている。【喜田奈那】