緊急停車した新幹線で5時間過ごした男性 思わず心温まるエピソードが話題に
5時間半停車していた新幹線の中の状況
当日15時16分に、京都駅から「のぞみ228号」に乗り込んだというカナダさん。新幹線が停車した状況について「停車時通常通り走行していたのですが、愛知県を走行中に 『雨量規制のため運転を見合わせる』というアナウンスが流れ、豊橋駅に16時17分緊急停車しました」と振り返ります。 この瞬間は、車内で騒ぎなどが起きることはなかったといいます。しかし時間の経過とともに、乗客の不安は高まったようです。 「1時間2時間と時間がたつにつれて、不安を口にする乗客が目立ち、『運転を中止して新大阪へ引き返す』いうアナウンスが流れてからはこの先のことを不安にしているような方がすごく増えたように感じました」と話すカナダさん。緊急停車したときは「とにかく落ち着かなかった」といいます。 「新幹線は豊橋駅のホームではなく通過線と呼ばれる場所に停車したため、ドアが開かず『いつまで閉じ込められた状態が続くのか…』と考えていました。映画を見ても、スマホでゲームをしても全く集中できず、デッキに出てはストレッチをするということを繰り返していました」と振り返ります。 そんなとき、1人の女性が「もしよければお土産で渡す予定だった大福食べてください」と、乗客に大福を配っていたそう。受け取ったカナダさんはすぐに口にすると、優しい甘さが身に染みたといいます。 カナダさんによると、新幹線は5時間以上も停車し続けたそうで「結局、豊橋駅の通過線を21時47分に発車したので、ちょうど5時間半停車していたことになります」と説明します。 当時大変だったことを尋ねると「一番つらいことは、なす術がないことです」とのこと。 「停車した時間はまだ明るかったのに、気が付いたら外が真っ暗になっていた時、このまま一夜を過ごすのかと思うと不安になったりしました。ですがJRの乗務員さんも大変ですし、周りも同じなので…誰が悪いとかいうわけでなく、この状況を落ち着いて過ごすしかないという選択肢しかない状況は本当につらかったです」と振り返ります。 この経験から、カナダさんは「災害時に不要不急の外出を控えることの大切さ」を改めて学んだといいます。