太田川水系の高潮対策が8割完了 広島市中心部 11月から天満川で川底掘削など開始
広島市中心部を流れる太田川放水路、天満川、本川、元安川の4河川の高潮対策が大詰めを迎えている。国土交通省が1980年から進めてきた堤防の対策工事は8割強を完了。11月から天満川で堤防のかさ上げと川底の掘削工事に入った。 【地図】国が高潮対策に取り組む広島市内の4河川 市中心部のデルタ地帯は土地が低く、たびたび浸水被害に遭ってきた。国は4河川で堤防の整備やかさ上げを実施。3月末時点で計画する35キロのうち30キロが完成した。残る5キロのうち0・2キロが天満川、4・8キロは平和記念公園周辺の本川と元安川に当たる。 11日には天満川の堤防のかさ上げに着手。西区中広町付近の幅50メートルに平均潮位より4メートル高い護岸を設ける。さらに水位を下げる川底の掘削も初めて実施し、全長1・1キロの区間で堆積した4万7千立方メートルの土砂を取り除く。本年度は中区西十日市町付近を予定し、14日から工事に入った。工事期間中、川沿いの歩道や河岸緑地が利用できなくなる。
中国新聞社