柄本佑、綴じない写真集に挑戦した理由「バラバラだと…」 こだわり詰まった1stフォトブックを語る
「自由度があって、自分が欲しいと思えるようなものに」
NHK大河ドラマ『光る君へ』で藤原道長役を好演している俳優の柄本佑が、初出版となる『柄本佑1stフォトブック「1(いち)」』(受注受付中/講談社)を発売。「写真集は俳優人生でもうこれ一冊なんじゃないかな」と語る本作への思いや、制作においてこだわった点など、柄本に話を聞いた。 【写真】藤原道長役で丸刈りに 地毛で挑んだ剃髪シーンほか
2022年末頃より始動し、ドラマや映画撮影の合間を縫って制作が進められた『柄本佑1stフォトブック「1(いち)」』。柄本本人の希望で、海外での評価も高い写真家の森山大道氏と荒木経惟氏による撮り下ろしが敢行され、衣装は自ら準備、撮影場所などもこだわって作られた。本作は完全受注生産。本人が一冊一冊直筆生サインとシリアルナンバーを入れたものを届けるため、購入者への発送は2025年2月末頃を予定している。 企画のきっかけは、講談社からのフォトブックの提案。柄本は、森山氏や荒木氏などの写真集は持っていて、真似して写真を撮ったりしたこともあったが、タレントや俳優の写真集はあまり買ったことがなかったため、話を聞いた時は「どういうものなんだろう」というのが率直な思いだったという。 そこから打ち合わせを重ね、参考としていろいろな写真集を見ていく中で、どのような形がいいか考えていったという。 「いろいろなパターンを見させてもらいましたが、アイドルじゃないし、今年38歳になるおじさんだから、いわゆるキラキラしたものとは違う、自由度があって、自分が欲しいと思えるようなものになるといいなと思いました」 そして、リスペクトしている写真家の森山大道氏と荒木経惟氏に撮ってもらいたいという願望を口にしたところ、実現に至ったという。 「無責任に『大道さんと荒木さんに撮っていただけたらうれしいですね』という感じで言ったら、本当に実現していただいて。お二人に撮っていただくというのを実現していただいたことが大きかったです」 森山氏と荒木氏がカメラマンとして参加したことで、「大道さんと荒木さんの写真集に僕が入り込んでいる」という考え方で制作し、両名へのリスペクトを込めて、敢えて綴じない写真集にチャレンジ。写真を高品質の厚紙に印刷してボックスに収納し、好きな写真を飾るなど、手に取った人が独自の楽しみ方ができる作品に仕上げた。 「僕というより、大道さんと荒木さんが同時期に1人の人物を撮ったという、お二人の写真集という風に考えて構成していった感じです。お二人へのリスペクトがあるので、バラバラにさせてもらって、1枚の写真を1作品として隅々まで楽しめるものにしました」