G倒決勝2ランで鮮烈デビューの阪神新外国人ソラーテは救世主となるのか?
阪神の新外国人のヤンハービス・ソラーテ内野手が26日、東京ドームで行われた巨人戦に「2番・遊撃」でスタメン出場。2-2で迎えた7回二死一塁の場面で、右打席にかわったソラーテは巨人の左腕、田口のスライダーを捉えレフトスタンドへ決勝2ランを放つ鮮烈デビューを飾った。彼は打線不振の阪神の救世主となり得るのか? メジャー時代のデータをもとにソラーテの可能性を探った。
ユニホームをドロドロにして汗をかける選手
17歳でツインズと契約し、2014年に26歳でヤンキースに所属しメジャーデビューした遅咲き。その2014年は、田中将大がヤンキースに移籍した年。イチローも所属していたことから、当時はヤンキースの取材が多く、彼のことも記憶にある。 陽気で人懐っこい性格。言葉がわからなくても、身振り手振りでなんとかしようとするタイプなので、チームに溶け込むのに時間はかからないのではないか。簡単な日本語ならすぐに覚えるはず。ファンにも好かれやすいキャラクターというのは、1試合を見ただけでも想像がつくのではないか。 その彼のデビューはセンセーショナルだった。1試合目こそ無安打だったが、2試合目からの6試合で22打数11安打、打率5割。デビュー7試合での6二塁打は1900年以降の近代野球で初となった。 その後、5月の終わりまで打率3割を維持。序盤のような派手な活躍は減ったが、数字にあらわれないところで汗をかける選手。複数のポジションをこなし、スイッチヒッターでもあるため、監督にしてみればいろいろと使い勝手がいい。本人も求められた役割を理解し、毎試合、ユニホームをドロドロにしていた。 7月にトレードでパドレスへ。しかし、その2年前に31本塁打、115打点で打点王となっていたチェイス・ヘッドリーとの交換であり、ある意味、彼の価値が評価されてのことではなかったか。 その後はあまり取材機会がなかったが、本塁打15~16本、打率2割7分前後の数字を残せるような選手に成長。それでいて三振の数が50~60個と比較的少ない。相変わらず守備は、抜群というわけではないが、内野ならどこでもこなす器用さがあり、選手交代の多いナ・リーグなら、存在価値を証明することは難しくなかったはず。昨年はア・リーグのブルージェイズで17本塁打を打ちながら、打率.226に低迷。後半は出場機会も失った。今年に入ってジャイアンツと契約し、ナ・リーグに戻ったのは賢明な選択に映ったが、ジャイアンツでは開幕から低迷すると、5月早々に戦力外となっている。 7月3日に32歳になったばかり。まだ衰える年齢ではないが、何があったのか。