【ADIZERO ROAD TO RECORDS追跡】世界に挑んだ学生ランナーたちの声 國學院大編
スパイクのように「スピードを出せる」
國學院大の3選手は、「ADIZERO TAKUMI SEN 10」を着用。「自分史上最速の10kmを目指そう」をコンセプトに、スピードを追求したレーシングシューズだ。 上原は、今年の箱根駅伝でも着用したが、「少し薄底ですが、スピードを出しやすい」感覚があるのだという。 「今はトラックシーズンなので、スパイクからの移行もやりやすかったです。とても反発力があるので、最初の1km、2kmは海外選手のスピードにも対応することができました」 後村も「接地してからの切り返しがすごい。高校の時からこのシリーズを履いていますが、大幅にアップデートされた印象です」と、野中も「トラックシーズンの序盤で身体がまだスピードに慣れていない中ではありましたが、スピードを出しながらも安定して最後まで運んでくれるシューズ」と振り返る。 身体には、今までにないスピードの感覚が刻まれた。そして、レース以外の場面でも貴重な学びがたくさんあった。上原は次のように振り返る。 「出場した選手たちが同じホテルに泊まって、同じように生活をしていたのですが、どの種目の選手たちもここで『記録を狙う』という同じ方向を見ていました。自分がやるべきことをしっかりと把握し、それぞれの力をしっかりと出す。そういったレースに向かう意識の差を感じました」 後村、野中は、大会の雰囲気やそれを支える人たちについて言葉をつなぐ。 「ロードレースだけの大会なのに、近所の人たちも集まってすごく賑やかで、お祭りのような感じ。日本にもこんな大会があってもいいんじゃないかなと、すごく感じました」(後村) 「アディダスの社員の方々、後ろで走っている自分たちにも『まだいける!』『もっと前に行こう!』と応援してくれました。この大会をみんなで作り上げているんだな、ということをすごく感じました」(野中) そして、ドイツで得た経験を、チームにいかに還元していくかが、これからの3人の役割となる。 「今回で得た知識を取り入れて、さらに進化できるようにしていきたい。それを伝えられる選手が3名増えたことは、チームとしていいことだと思います」(上原) 「こういった経験をチームメイトに伝えることで、全体のレベルが上がっていくと思います。日本に帰ったらチームに共有して、意識を高く持ってやっていきたい」(後村) 「こういう経験をさせてもらったからこそ、立ち居振る舞いだtったり、実力だったりを示していかないといけない。チームをもっと下から引き揚げていきたいと思います」(野中) 平林を中心に、勢いの乗る國學院大。さらなる力を得て、その勢いは大きく加速する。
小川雅生/月刊陸上競技