美容業界にベビーブーム到来 「ディオール」や「エルメス」から赤ちゃん用香水が登場 疑問の声も
「ボンポワン」は母親向けの商品も拡充
フランスの高級子ども服ブランド「ボンポワン(BONPOINT)」は、赤ちゃんと子ども用プレステージ・ビューティ分野の先駆者といえる。創業から10年後の1985年、アイコニックな子ども用のフレグランス“オー ドゥ ボンポワン”と赤ちゃん用の“オー ドゥ サンター”(100mL、1万2100円)を発売。2018年には、大人の女性用フレグランス“オーインテンス”(50mL、1万4300円)を発売した。現在は、クレンジングや顔と体用の保湿剤、日焼け止めなどを含む20SKUを展開している。ビーガン処方や自然由来成分の配合にこだわり、フランスで製造。ガラ・サルミニ・クレスマン(Gala Sarmini Kressmann)チーフ・マーケティング&デジタル・オフィサーは、「『ボンポワン』のスキンケアは全て赤ちゃんと家族のために開発しており、スキンケアの香りはとてもほのかだ」と説明する。商品は、フランスのベビー&チャイルドケアに関する厳格な規定を遵守し、皮膚科医と小児科によるテストを受けている。母親と子どものためのラインに成長させる目標から、近年は大人の女性向けの“グロウクリーム”(50mL、1万3200円)なども販売している。ビューティラインの20%は親自身が使用しているという。ビューティは同ブランドの総売上高の30%を占め、年間5000万ユーロ(約85億5000万円)に達すると推定される。
「ドクター バーバラ シュトルム」は自身の娘のために創設
独スキンケア「ドクター バーバラ シュトルム(DR. BARBARA STURM)」のベビー&キッズコレクションは5つのプレステージスキンケア商品で構成し、そもそもギフトを贈り合う文化があるAPAC地域でも好調だ。アメリカ、イギリス、フランスがトップ市場で、ニューヨークのバーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)やカナダ・トロントのホルトレンフルー(HOLT RENFREW)、ロンドンのハロッズ(HARRODS)、パリのル・ボン・マルシェ(LE BON MARCHE)などの高級百貨店で販売している。18年に沐浴用ミルクやヘア&ボディーシャンプー、フェイスクリーム、ヒップクリームなどを発売し、価格帯は20~40ポンド(約4000~8000円)。バーバラ・シュトルム(Barbara Sturm)創設者は自身のブランドについて、「子どもの肌に優しい商品を探すのにとても苦労したので、娘のために作った。子どもの肌は大人の肌よりずっと敏感で、正しいケアをしないと皮膚炎や湿疹、アレルギー、その他の皮膚機能不全になりやすい」と話す。同ブランドは、香料や鉱物油、エッセンシャルオイルを含まない商品を開発している。