SNSで話題の猫のおさわりMAP、生態的にはどうなの? 専門家に聞いた
飼い主さんが愛猫になりきり、部位ごとに“猫の声”を想像して写真に書き込む「愛猫おさわりMAP」。最近SNSでも話題となっていますが、本来の猫の生態的には、どのようなMAPになるのでしょうか? 今回は、猫の生態的に考える「基本のおさわりMAP」について、獣医師の椎木亜都子先生に伺いました。 【写真】猫の生態的に考えた「基本のおさわりMAP」はこちら!おさわりNGが意外と多い!
飼い主さんがつくる「愛猫おさわりマップ」ってこんな感じ!
まずは、飼い主さんがつくる「愛猫おさわりMAP」から見ていきましょう。写真は、Uさんの愛猫・ハナちゃん(メス・11才)の「愛猫おさわりMAP」です。Uさんがハナちゃんになりきり、触れたときの反応から想像した声を写真に書き込みました。 「1才頃に迎えた愛猫は、どんなタイミングで触っても、どこを触っても気持ちよさそうな反応をする、全身おさわりOK猫です♪ ふだんから明るい性格でフレンドリーなので、不思議と関西弁で脳内変換されています(笑)」(Uさん)
おさわりOK(頭・あご、首・胸まわり、背中)
こちらが、猫の生態的に考えた「基本のおさわりMAP」です。 ・頭、あご 顔のまわりから分泌されるフェロモンは、猫を安心させる効果があります。そのニオイを飼い主さんの手にこすりつけたり、触られたりすることで安心感を得る猫が多いため、好む傾向に。 ・首、胸まわり 頭とあごの延長で、首や胸を触られることを嫌がる猫は少ないでしょう。自分で毛づくろいできない場所でもあるので、なでられることで“かゆいところに手が届く”うれしさも。 ・背中 範囲が広く刺激が分散されるため、比較的受け入れる猫が多い部位です。ただし、神経質な性格の猫は過敏になって、本能的に体を守ろうとして追い払おうとすることも。
おさわりNG(耳、前足・後ろ足、おなか、しっぽ)
・耳 優れた聴覚で、音の出どころや風の向きなどの情報を集めるため常に動いている部位です。情報収集の邪魔になるので、触られるのを嫌う猫は多いでしょう。 ・前足、後ろ足 後ろ足のキックで獲物を仕留めたり、捕まえた獲物の生死を前足で確認したりするなど、敏感な部位です。足を触られることで自由を奪われ、不安を感じる猫は多いでしょう。 ・おなか 猫の急所といえる部位のおなかは、触られることで「攻撃された」と感じることもあるため、ほとんどの猫が触られるのを嫌がります。 ・しっぽ 先端まで筋肉や神経が集まっているしっぽは、感情表現や体のバランスを取る役割があるため、触られることを嫌う猫は多い傾向に。