年内に自衛官の処遇改善策取りまとめ 関係閣僚会議の初会合で石破首相が指示
政府は25日、防衛力の抜本的強化に向け自衛官の処遇改善などを検討する関係閣僚会議の初会合を首相官邸で開いた。安全保障環境が厳しさを増す中、自衛官の確保は喫緊の課題で、議長を務める石破茂首相は年内に対策の方向性を取りまとめ、具体策を令和7年度予算案に盛り込むよう指示した。 首相は会議で「自衛官が国防という極めて枢要な任務に誇りと名誉を持って専念できるよう、万全の体制を構築する」と述べた。 人口減少の影響などで自衛官の採用は厳しい状況が続いている。5年度の採用率は約1万9600人の計画に対し51％の約1万人にとどまり、過去最低となった。 会議では主に給与や自衛隊員としての功績のふさわしい叙勲の在り方など処遇改善のほか、若い世代のライフスタイルに見合った生活勤務環境の構築、再就職先の拡充など新たな生涯設計の確立について検討する。 会議の設置は首相が就任時に表明した。中谷元防衛相らが副議長を務め、財務相や総務相、国家公務員制度担当相らで構成する。
