キレイでも栽培は絶対NG!植物の特定外来生物、見つけたら駆除したい美しくヤバい草花…除去に9600万円かけた事例も
■ オオハンゴンソウ、日光でコロナ禍に大増殖 オオキンケイギクと同様に、公園などの身近な場所に存在するのが「オオハンゴンソウ」という植物。こちらも北アメリカ原産の多年草だ。 この植物も黄色い花をつけ、夏になると2メートルもの高さになる。一見すると花が咲く普通の雑草のようで、特定外来生物だとは気づきにくい。 栃木県など3県にまたがる日光国立公園では毎年ボランティアを募り、1976年からオオハンゴンソウ除去のため活動を行ってきた。しかしコロナ禍で2020年と2021年は活動できなかったため、再びオオハンゴンソウが増殖してしまった。 2024年に日光市などによって行われた除去活動には260人のボランティアが参加し、オオハンゴンソウをはじめとした2660kgの外来植物を除去している。
■ 見つけたら正しい処置が必要 特定外来生物に指定された植物は、種子が成熟する前に刈り取ったり、根っこから完全に除去したりする必要がある。自宅の敷地内などで見つけたときは自治体のルールに従って、ゴミの日などに処分しよう。ゴミとして処分する場合は、ゴミ袋で密閉して種子などが飛散しないように対策することが重要だ。 自宅以外の場所で特定外来生物の植物を発見した場合は、不用意に抜き取ったりせず、発見場所の管理者や行政機関に相談するのがもっとも確実な方法だろう。 特定外来生物は、栽培や野外に放つなどの行為はもちろん、生きたままの運搬も法律で原則禁止されている。違反した場合は、個人の場合3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人の場合は1億円以下の罰金が科されることもあるため、くれぐれも注意してほしい。
杉原 健治