自民党がどんな失政をしようが、立憲民主党という選択肢はない/倉山満の政局速報
野田元首相が危なげなく勝ったと思いきや……
結果は、 1回目の投票は 野田 佳彦候補 267 ポイント 枝野 幸男候補 206 ポイント 泉 健太候補 143 ポイント 吉田 はるみ候補 122 ポイント 決選は 野田 佳彦候補 232 ポイント 枝野 幸男候補 180 ポイント で、野田元首相が危なげなく勝ったと思える。 しかし、実情は薄氷を踏むようなギリギリの勝利だった。
「国会議員」と「公認候補」ではポイント差が肉薄
内訳は 国会議員(1人2ポイント) 野田45人→90P 枝野33人→66P 泉29人→58P 吉田28人→56P 公認候補(1人1ポイント) 野田38P 枝野17P 泉26P 吉田17P 地方議員(票数をポイント換算) 野田384人→58P 枝野426人→71P 泉200人→33P 吉田141人→23P 党員サポーター(票数をポイント換算) 野田24087→81P 枝野15459→52P 泉7932→26P 吉田7776→26P 地方議員と党員サポーターで差がついたが、国会議員は、1位と4位の差は17人。公認候補では、泉が猛追。 野田元首相が泉支持派の10~15人を切り崩したので勢いがついたが、そこをおさえておけば、どうなるかわからなかった。もっとも政治の世界では、そういう隙を見せた泉代表が悪いのだが。
「野田代表」に「進次郎で大丈夫か」の声が高まる
決選投票では、2・3・4位連合の目論見を野田陣営が切り崩し、当選。野田元首相、百の内で百を否定する気はないが、九十九は否定する。欠点しかない人物だ。しかし、そのあらゆる欠点を補うのが得意一級のハッタリ力。 これは自民党総裁選にも影響を及ぼすだろう。総裁選の初動では「小泉進次郎で決まり」の空気だったが、討論会でボロがでてしまい、急失速。なんとか上位3人に踏みとどまっているが、石破茂・高市早苗に抜かされているとも。ここで「野田代表」だと「進次郎で大丈夫か」の声が高まる。私だってそう思う。進次郎氏はしょせんお父さんの純一郎元首相の物真似。ハッタリはしょせん、二流。 それに対して野田元首相のハッタリは超一流。結構な真人間から、酸いも甘いも噛み分けた極悪人まで騙せてしまう。「右には右で高市!」か、「左が右に寄せるなら、こっちは左によって真ん中を奪われないようにする、で石破」か。