「酸味がはっきりして海の香りも」沖縄在来の野生ブドウでワインを自家醸造する夫婦の挑戦
「ワイン特区」へ恩納村も挑戦を後押し
夫婦のワイン造りを後押ししようと地元の恩納村は、国に果実酒の製造免許取得の規制緩和を求め、2023年に国から「ワイン特区」に認定された。 長浜善巳 恩納村長: 恩納村は観光リゾート村であるが、特産品がまだまだ少ないです。恩納村の特産品としてワインを製造できればと考えています 本来、製造免許の取得には年間6000リットルの量を作る必要があるが、特区に認定された事で、要件が3分の1の2000リットルに引き下げられ、小規模の事業者である中田さんも自家醸造が可能になった。 長浜恩納村長は、「ブドウの体験収穫が、ツーリズムにもできるんじゃないか」との考えを示している。 中田浩司さん: 新たなものを生み出せてよかったと思っているし、広がればいいと思っています
初めて自家醸造したワインをビン詰め
2024年4月、日本最南端のワイナリーでは2023年に収穫したリュウキュウガネブを使って、初めて自家醸造したワインがビン詰めされていた。 中田浩司さん: 感激ですね。自分でやっていて、本当にブドウってワインになるんだという実感できて楽しいですね これまで夫婦2人だけでやってきたワイン造りに、強力な助っ人が加わった。 池原作務さん: 今日から入社、出勤初日ということになります 金武町出身の醸造家、池原作務(さむ)さん。 大学でワインについて学び、県外でブドウの栽培や醸造などに携わってきた。 池原作務さん: もともとワイン醸造はしていたんですが、地元の沖縄でできると思っていなかったので、すごく貴重な機会に巡りあえたという感じですね 中田さんは池原さんのことを「何でも知っているのでありがたい。相談役です」と話す。 中田浩司さん: ちょっと曲がっているかな 池原作務さん: 手作業の感じが出ていて、いんじゃないですか 中田朋子さん: ブドウもそうですが縁起物のいい柄にして、ゴールドですので、めでたい席とかにみんなで飲んでもらえたらいいなと思います 中田浩司さんは、「沖縄にもワインができる」という一歩を示せた感慨深そうに挑戦を振り返った。