住宅ローンが残っています。退職金で「一括返済」すべきでしょうか?
図表2のグラフによれば、保有期間5年では運用成果にマイナス(-6~14%)も発生しています。しかし保有期間が20年になると、運用成果はプラス(2~8%)に収れんし、さらにそのバラツキも小さくなり、同時に0%以下となるケースが消えています。投資期間中は上げ下げこそありますが、長期投資を行うことで値下がりリスクを抑える効果があることが分かります。
まとめ
金利が低い今、住宅ローンの残債があっても、一括返済することはおすすめしません。確かに退職金で一括返済すれば、精神的負担からは解放されます。しかし、それによって手元の資金が減ってしまえば、急にまとまったお金が必要になった場合に対応できない可能性があります。 借りている住宅ローンの金利が高い場合や、手元資金が十分である場合を除き、退職金などまとまったお金は運用に回して、お金を殖やすことをおすすめします。 出典 公益社団法人生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査 執筆者:水上克朗 ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部