【独自解説】六本木クラブ襲撃事件、“人違い”による殺人事件が起きた背景…リーダー格とされる元『関東連合』の“残虐王子”、その人物像とは?「人を引き寄せるものが強くあった」
相次ぐフィリピンへの国外逃亡について、水谷氏は「“ルフィ”の時もそうでしたが、捜査当局にある程度のお金を渡せば、見逃してくれます。そういうフィリピンの緩さにつけ込んで、悪さをしている感じかなと、僕は見ています」と話しています。 Q.「捜査当局にお金を渡せば見逃してくれる」という状況は、現在もですか? (元『日刊まにら新聞』記者・水谷竹秀氏) 「そうですね。“ルフィ”の特殊詐欺事件で、日本メディアがそういった実態を報道したこともあり、フィリピンの入管側が規制をしました。しかし、従来から沁みついている汚職体質は、簡単に変わるものではありません。また、批判は簡単にできますが、フィリピンの捜査員の待遇は日本の捜査員と比べると厳しい状況にあるので、そこに先進国の外国人がお金をちらつかせば、断れないという事情もあります。なかなか改善はしないと思います」
■「ほぼ抗争と同じ仕組み」人違い殺人の背景と『関東連合』の今
『六本木クラブ襲撃事件』で亡くなった男性客は、人違いで襲撃されたと判明しています。2013年12月の石元太一受刑者裁判・検察側の冒頭陳述よると、見立容疑者らが所属していた『関東連合』は“X氏”が所属していたグループと対立していて、亡くなった男性客はX氏と間違われて襲撃されたということです。 この二つのグループは1998年ごろ対立関係となり、2006年に『関東連合』元メンバーがX氏から暴行を受け、携帯電話を奪われたといいます。2008年には、『関東連合』の関係者がX氏らグループと思われる者に殴り殺される事件が発生。その4年後の2012年、『六本木クラブ襲撃事件』が起きたということです。
Q.この事件が起きた時、残虐性・計画性に震撼しましたよね? (元埼玉県警捜査1課・佐々木成三氏) 「これは、ほぼ抗争と同じ仕組みです。人数が必要で、凶器・車も用意しているので、準備している中での情報戦だったと思います。『X氏がここに入ったら行くぞ』と待ち構えていて、かなり計画的だったのですが、情報が間違っていて、思い込みで事件が起きてしまいました。警察としても、威信をかけた捜査を展開していたと思います」
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