「叱るのが怖い」リーダーへ…パワハラ扱いを回避し、部下を的確に育てる“効果的な叱り方”【アンガーマネジメントのプロが解説】
叱るときは「してほしいこと」と「理由」を伝える
ただ、叱るときは怒りという感情がともないやすいため、ついイラッとしてやり込めたり、叩きのめしたり、自分の正論を押し通す方向に行かないようにしましょう。パワハラ問題になる可能性があります。 叱るときの伝え方 ×「なんで作業手順を守らないんだよ。この通りにやらないなんてバカだな」 ↓ ◯「チームで決めた通りの手順を守ってほしい。そうしないと事故が起こるからね」 ×「同じミスを何度も繰り返すなんてバカじゃないか。本当に抜けているよな」 ↓ ○「同じミスを繰り返さないように、ここは数字の間違いはないか、見直しをして仕上げてほしい。数字ひとつの間違いでも、このままお客様に提出したら、相手に不信感を与えてしまうよ」 このように、どう行動してほしいのか、なぜこれを改善してほしいのかという理由をセットにして相手に伝えましょう。 リクエストに該当しない、「バカじゃないか」「使えないな」「この仕事は向いていない」「ダメな人間だ」といった、相手の人格や能力を否定する言葉が入ってしまうと、パワハラにあたります。この点に気をつけて、伝えるようにしてください。 戸田 久実 アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事
戸田 久実