アートで街の再発見を。長さ50メートルを超える巨大な壁画には、地域の魅力が映し出されていました。 　真剣な表情で筆を動かすアーティストたち。実は彼らが向き合っているのはキャンバスではなく、駅の壁です。 　駅のホームや構内いっぱいに描かれた壁画は、それぞれ全長50メートルを超える巨大なものです。 　これは西武鉄道とNOMAL　ART　COMPANYが共同で手掛けるプロジェクト「SEIBU　BLUE　ART　STATION」。 　西武鉄道の3つの駅、新桜台駅、武蔵藤沢駅、航空公園駅で合わせて6組のアーティストが、「はじまりはBLUEから」をコンセプトにした巨大壁画を描きました。 　19日に行われた完成お披露目会では、各駅の壁画を担当したアーティストがサイン入れを行いました。 　アーティストらは壁画の制作にあたり担当する駅の周辺を実際に歩き回り、自身が感じたことや地域の特色を作品の中に取り入れたといいます。 　また、オープンな環境で制作したことで、駅の利用者との交流も生まれたそうです。 新桜台駅を担当　イフクカズヒコさん 「おばあちゃんがミカンをくれたりとか、子どもたちに絵の描き方教えてあげるよとか、すごくあったかい交流があって」 武蔵藤沢駅を担当　OZ－尾頭－山口佳祐さん 「交流する中で、それが壁画のスパイスとなっていい味になったんじゃないかと感じています」 　西武鉄道と共にこのプロジェクトを手がけたNOMAL　ART　COMPANYの平山代表は、これまでもオフィスに壁画アートを取り入れる事業を行っています。 NOMAL　ART　COMPANY　平山美聡代表 「（壁画は）普通のアートと違い0から100まで制作過程が“パブリック（公共）”。パブリックだからこそアートに興味がない人でもアートやアーティストに触れられる」 　通勤や通学で毎日使う「駅」。そんな日常空間にこそアートを…。このプロジェクトで完成した壁画はこれから無期限で地域の人たちの目を楽しませることになります。 NOMAL　ART　COMPANY　平山美聡代表 「普段、自分の通いなれた街は慣れてしまい風景をしっかり見なくなったり、疲れて通勤される方もいると思うんですけど、そんな時にアートが目に入ることで自分の街の新たな可能性だったりをアートを通じて、アーティストの目線を通じて再発見していただけたら」