値上げ前のガソリンの値段を表示する電光掲示板＝２０２４年１２月１８日、新潟市中央区

　ガソリン価格の抑制策として国が石油元売り会社に支給している補助金が12月19日から縮小されるのに伴い、ガソリンの値上がりが見込まれる。レギュラー1リットル当たり5円程度の上昇が予想され、新潟県内のガソリンスタンドは18日、駆け込みで給油する人たちで混雑した。 【写真】混雑するガソリンスタンドの様子はこちら 　新潟市中央区のガソリンスタンド「セルフスーパーロード県庁前SS」では18日、ガソリン価格が上がる前に給油しようという車が列をつくった。同区の会社員女性（29）は「高くなる前にガソリンを入れようと思って来た。いつまで値上げが続くのか」と不安そうに話した。 　運営するハヤマ（新潟市中央区）の伊藤憲一取締役モビリティ事業部長は「メーカーから値上げの通知がきている。心苦しいが販売価格に転嫁する方向で検討している」と明かす。 　政府はガソリン価格を抑えるため、2022年1月から石油元売り会社に補助金を出してきたが、段階的に縮小する。補助の縮小は25年1月16日にもあり、ガソリンの小売価格はさらに上がる見通しだ。 　ガソリンの値上がりは運輸業への影響も大きい。軽貨物運送を手掛ける弘真物流（新潟市東区）の大関真子社長は「ガソリン代は短期間に上下するので、顧客との価格交渉に反映させにくい。経営が厳しくなる一方だ」と吐露した。