「東京遭難」グランプリに 観客投票で選出「丹波国際映画祭」 面識ない男女の旅つづる/兵庫・丹波地域
第2回「丹波国際映画祭」の授賞式が14日、兵庫県丹波市の春日文化ホールであり、グランプリに「東京遭難」(加藤綾佳監督)が選ばれた。同市の映画館「ヱビスシネマ。」など丹波地域4会場で上映された24作品の中から、鑑賞者の投票(9月13日から1カ月)で選んだ。 同作品は、互いを知らない男女が、東京近郊を舞台に織りなす3日間の旅をつづったロードムービー。 授賞式には加藤監督に加え、主演の木原勝利さん、秋谷百音さんが出席。加藤監督は「懐かしい気持ちになり、実家に帰ったようなアットホームな雰囲気だった」と映画祭の感想を述べ、「丹波は魅力的な自然が多く、いつか撮影したい」と話した。 実行委員長の近兼拓史さん(「ヱビスシネマ。」支配人)は「私だけでは何もできない。多くの人の助けがあった」と周囲の支えに感謝。グランプリ作品を「ほとんどが2人だけのシーンを撮っている。女性監督らしい、僕にはない感覚を感じた」と評価した。 近兼さんによると、授賞式の前日まで同作品と「野球どアホウ未亡人」(小野峻志監督)が13票で並んでいたという。 観客賞は「野球―」。最優秀女優賞は「フリークスの雨傘」(山本俊輔監督)の阿部真美子さん、最優秀ドキュメンタリー賞は「沈黙の50年」(谷進一監督)が選ばれた。 「東京遭難」は11月1日まで「ヱビスシネマ。」で上映中。
丹波新聞社