眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人が語る!映画『ブルーピリオド』の撮影秘話
――みんなが情熱を持ったアツい現場だったと伺いましたが、撮影時のエピソードを教えて下さい。 眞栄田 みんな“プロ”だなと感じました。演者もスタッフもプロとして意識が高く、高いレベルで皆が同じ方向を見ている。それぞれがそれぞれの役割をまっとうする現場で、それがすごくよかった。なかなかない現場かなと思いました。 板垣 そういえば僕、郷敦さんのTシャツにアイスを飛ばしてしまいましたよね……。 眞栄田 あぁ! 真夏に冬のシーンを撮影していたときね。厚着しているからみんな汗だくで、チューペット(ジュースを棒状の容器で凍らせたもの)が欠かせなかったんですが、それを半分に折ったときに真っ白なTシャツに飛んじゃったんですよね。しかもぶどう味のムラサキ(笑)。 板垣 あのときは、すごい焦りました! うわー!!どうしようって。 眞栄田 無事、落ちたから大丈夫でしょ(笑)。 板垣 それからは怖くて、アイスを食べるときはみんなから離れて誰もいないところで開けていました(笑)。 高橋 それは焦るな~。僕は基本、休憩時間もスタンバイ中もずっと現場にいました。美術室のシーンでそのまま絵を描いていることも多かったし、少しピリつくシーンもあったので、とくに雑談することもなく、それぞれが役と向き合っている時間が多かった印象です。 板垣 それこそ、現場では郷敦さんを中心とした太陽系が出来上がっていましたよね。とくに、ラストシーンの受験シーンを撮影しているとき、キャストもそうですけど、スタッフさんたちも一体感がすごかった。郷敦さんはものすごく静かで青い炎を内に秘めていて。でも、そのアツさが周りを引き寄せる。そんな引力を持っている方だなと。 高橋 本当にパワーがあって、巻き込む力を持っている人だな、巻き込まれていたらそれだけで成立するなと感じました。郷敦くんの作品にかける熱量や準備を見て、それを支えられるように現場にいたいなとは思っていました。必要なタイミングで、もしできることがあるならば手を差し伸べたいなと。 板垣 印象的だったのが、ヌードデッサンの試験のとき。最後、目に光をすっと入れるシーンがあるんですが、そのときの現場がものすごく大きな一つのものになっていて。モニターでずっと見ていましたけど、なんだか不思議な感覚でした。 眞栄田 みんなアツくていい現場でしたよね。監督と毎シーン細かいディスカッションをしながら作っていったので、その積み重ねで一体感が生まれた部分も大きいと思います。
-------------- Model:Gordon Maeda&Fumiya Takahashi&Rihito Itagaki Photo:Toshiaki Kitaoka(L MANAGEMENT) Styling:Shinya Tokita Hair&Make-up:Kengo Kubota(aiutare/Gordon),Toshiyasu Ok(i CONTINUE/Fumiya),KATO(TRON/Rihito) Prop Styling:Yuusuke Ishii Composition&Text:Nirai Ikeshiro
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