セクシー女優引退後、初の出演映画が公開の架乃ゆら「ぼんやり不安」が「うっすら不安」になった理由
2月公開の映画でヒロインに
「今回演じた結衣という女の子のデリヘルっていうお仕事と、セクシー女優という仕事はちょっと似ているんです」 【画像】セクシー女優を引退した架乃ゆらがあらためてセクシービデオを見た「感想」 そう語るのは今年の8月にセクシー女優を引退した架乃ゆら(25)。彼女は’25年2月8日に公開される映画『ナマズのいた夏』(中川究矢監督)でヒロインを演じている。デリヘル嬢という〝性〟に関わる仕事については共通する部分を感じていたものの、自分とは違うキャラクターだったと語る。 「彼女の場合は幼い頃に、親からの愛をちゃんと受けていなくて、そのことがデリヘルという仕事につながっている。そこが自分とは大きく違うのかもしれないなと思ったんです。だから、撮影にあたって彼女の根幹というか、核となる部分を自分なりにいろいろ考えてみました。そういうふうに役と向き合えたことはいい経験だったなと思います」(以下コメントはすべて架乃) 架乃は’17年にエスワン専属女優として「無限の透明感」のキャッチコピーでセクシー女優デビュー。’18年8月から’21年12月まで『恵比寿マスカッツ』のメンバーとして活動するなど、グラビアやバラエティなどで活躍してきた。だが、「お芝居に向き合いたい」という理由で今年8月をもって引退していた。そんな彼女に映画のことや、セクシー女優引退後の現在について聞いた。 映画は地方都市の工場を舞台に、生きづらさを抱えた若者たちのひと夏の物語を描く青春群像劇。架乃が演じる結衣は、幼い頃に別れた父親を捜すうちに、たまたま地元に帰っていたかつてのバイト仲間・達夫(中山雄斗)とその幼馴染みの哲也(松山歩夢)の2人と一緒に過ごすことになり、物語は展開していく。 これまでに2本の映画に出演している架乃だが、今までに演じてきた役柄はわりと素の自分と近いものだっただけに、演じやすかったという。だが、今回演じた結衣は冒頭でも語っていたとおり、これまでとは違ったアプローチが必要だったようだ。 「例えば、人から受けた愛情にうまく応えられなくて突っ張ってしまう部分は、もしかしたら私と似てる。でも、私は彼女ほど頑なではないので、どうしてそういうことをしちゃうんだろうっていう部分があった。でも、理解できる部分もあるので、分からないところは考えて近づけました。監督からは大まかな変更はなかったので、監督の考えていた正解とは違ったのかもしれないけど、一つの正解だったのかなと」 ◆「セックスを仕事にしている人」のジレンマ 作品の中でも印象的なのは、結衣と達夫が結ばれた後のシーンだ。結衣のことを思いやっての達夫の一言に結衣が反発、「何も知らないくせに……一回やったぐらいでそんなこと言われても」と達夫に言い放ち、一気に険悪になってしまう。架乃はこのシーンは「このシーンの結衣の気持ちはなんとなく理解できた」と感じている。 「結衣さんもデリヘルをやっていますけど、セックスをお仕事にしてる人にとってのセックスの価値は、好きな人とするときは普通の人と同様にすごく価値あるものだと思うんです。でも、それをしたからといって、達夫に100%向き合えない結衣さんのジレンマというか、その部分は台本を読んだ時点から共感する部分ではあったので、表現できたんじゃないかなと思いますね」 上記のシーンも含めて作品中では濡れ場も演じている架乃だが、一般作品とAV作品の濡れ場は演じるうえでどう違うのだろうか。 「全然違うと思います。一般作の濡れ場だと一つ一つの行動とか間の取り方、表情にすごく意味ができちゃう。(前述の達夫との)あのシーンはもう達夫と結衣が、一瞬かもしれないけど、お互い許し合えた時間なので、そこの時間は大事にしたい思いはすごくあって。 セクシー女優のそういうシーンよりも、一般作のほうが考えることが多かったり、気をつけることが多かったりするので常に考えながらやってます。以前の仕事が仕事だけに、少し気を抜くと表現をしていない状態になっちゃうような気がしたので、そこは気をつけました。 逆にセクシー女優としては〝素〟の部分を見たい人が多いと思うのでそういう部分を大事にするように心がけていました。そういうシーンでの演技が素晴らしい人もいますが、私の場合は違うのかなって」 ◆作品を見た人にとって「明日の活力」になりたい 『ナマズのいた夏』の撮影は昨年の夏に行われたため、まだ架乃が現役セクシー女優だった頃のものだが、引退した後の生活はどうなのだろうか。9月にウェブメディアで発表したコラムでは「ぼんやりとした将来への不安」について書いていた。 「引退してから舞台を1本やらせていただきました。いろんな俳優さんとお話しする機会も増えましたし、今はお芝居に集中できていると思います。お芝居は楽しいです。 でもやっぱり、セクシー女優だったときはお仕事がずっと決まっている状態だったんですよ。そこに一つの安心感みたいなものはありました。それが今は完全になくなって、常に先行きが見えない状態なので、それがぼんやり不安にはつながっていたのかなって思いますね。 でも、今日のように取材でお話ししたりする中で、この作品をきっかけにもっといろんな作品に出られたらいいなっていう、明るい未来が見えてきたので。多分、コラムを書いたときよりも不安はやや〝うっすら〟になったと思います」 セクシー女優時代から、映画や舞台などに出演していくなかで「3年前ぐらいからふんわりとお芝居に向き合いたいなという気持ちがあった」という架乃。芝居については「正解がないから楽しい」と、目を輝かせながら語る。では、今後は何を目指していくのだろうか。 「セクシー女優のときは、私の作品を見た人の明日の活力になればいいな、という思いはあったので、それが役者っていう形になるとどうなるんだろう、とよく考えます。私の映画とか作品を通して、見た方がいろんなことを考えてくれたり、それこそ明日への活力になるような(笑)。そんな作品に今後もたくさん出られたらって思います。 セクシー女優を引退したので、今までセクシー女優っていう枠では出られなかった幅広いジャンルの作品に出てみたい。ずっと思ってるのは両親に安心して見てもらえるよう作品に出れたら、それはすごく幸せだなって思います。今まで色々迷惑かけちゃったので。 個人的には……仮面ライダーに出たいです(笑)。好きなんですよ。親も子供も見られる作品ですし。野望に近いんですけれども、一つの大きな目標ですね」 架乃ゆらのサイン色紙を5名の読者に抽選でプレゼント‼ 応募方法は有料版『FRIDAY GOLD』に‼
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