中国BYD、下請けに「10%値下げ」圧力 苦境の部品メーカー「搾取ではなく供給網の健全な発展を」
サプライチェーンの健全な発展こそが王道
このままでは、部品メーカーが価格競争の無限ループに巻き込まれ、「破滅への道」を歩む可能性が指摘されている。こうした困難を乗り越えるため、技術革新と製品のコストパフォーマンス向上に注力している部品メーカーもある。たとえば、自動運転向け人工知能(AI)チップメーカーである「地平線機器人(Horizon Robotics)」がリリースした「征程6」シリーズは、ハードウェアコストを40%削減する高度な統合設計を採用し、業界内で注目を集めている。 自動車メーカーの値下げ圧力により、強みのない企業は最終的に淘汰されるかもしれない。業界関係者は、自動車メーカーには部品メーカーの技術革新を支援し、供給網全体の発展を促す責任があると指摘もした。 値下げ交渉は業界の慣行だが、ただ単に消費者のニーズに応えるだけでなく、サプライチェーン全体の持続可能な成長を目指すことが、今の中国自動車メーカーが心がけるべきことだろう。 *1元=約21円、1ユーロ=約160円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)