「税についての作文」国税庁長官賞受賞の中学生、本庄税務署の一日署長に
「税についての作文」で国税庁長官賞に輝いた本庄市立本庄南中2年の平野葵生(あおい)さんが12月18日、本庄税務署で「一日税務署長」に就いた。(本庄経済新聞) 【写真】本庄税務署の角木美恵署長からレクチャーを受ける一日税務署長の平野葵生さん 中学生の税に関する理解と関心を高めるため、租税教育の一環として、全国納税貯蓄組合連合会と国税庁の共催事業として1967(昭和42)年から毎年実施し、今年で58回目となる「税についての作文」事業。埼玉県内の中学校351校から4万421編、同署管内では中学校10校全校から1742編の応募があったという。入賞者が「一日税務署長」に就任するイベントは同署では初めて。 同署総務課長の高瀬達也さんは「一日税務署長の体験を通じて、中学生に『税』や『税務行政』に対する関心を深めてもらえれば」と話す。 平野さんは当日、同署の角木(すみき)美恵署長から委嘱状を受け取り、「一日税務署長」として本庄市役所や埼玉県税事務所などを訪れてあいさつした。 同署に戻った平野さんは、署長室で角木署長から「税務署とはどういうところか」というテーマでレクチャーを受けた。その後、署長が行う決裁を模擬体験した。同署内では電子決裁も進んでいるが、今回は「一日税務署長」企画書の紙面に印鑑を押した。 その後、署内の会議室に移動し13人の職員に対して高瀬さんが「国税庁長官賞を受賞した平野さんが、署長訓示として作文を朗読する」と伝えると、平野さんは「母のおなかに新しい命がやってきた」で始まる「税によって起きた奇跡」という題名の作文の朗読を始めた。平野さんの作文は「医師か政治家を目指して、さらなる日本の発展に貢献し、きちんと税を納めていきたい」という力強い言葉で締めくくられていた。高瀬さんは「『税金が奇跡を与えてくれた』というのは、私ども税に携わる者にとって非常にありがたく、職員のモチベーションも向上している。(一日税務署長の)訓示を胸に刻んで職務にまい進したい」と話す。 平野さんは「作文にも書いたように、大人になったらきちんと税を納めて、日本をもっと成長させていけるような人材になりたい」と力を込める。
みんなの経済新聞ネットワーク