「シリアルを朝食に食べるのは体に良くない」はウソだった!? 誤解されているこの食品の魅力を米専門家が解説
昨今の健康系インフルエンサーからは、「カロリー不足」や「超加工食品だ」などと悪者扱いされがちなシリアル。 【写真】シリアルの美味しい食べ方は? 栄養価をさらに高めてくれる組み合わせ だが、登録栄養士のクララ・ノセックは、そのような批判の多くは言いがかりに過ぎないと断じる。「健康系インフルエンサーによる批判の大半は、誤情報や無知に基づくものでしかありません。要注意食品や化学物質恐怖症(ケモフォビア)をテーマにした栄養コンテンツには、根拠に乏しく単純化された不正確な情報がたくさん交じっているのです」とクララは指摘する。社会経済的な要因や、栄養強化的なメリットといった視点が抜け落ちている情報が、巷にあふれていると言うのだ。 インフルエンサーの言葉を信じてシリアルを廃棄してしまう前に、まずはその恩恵について見直し、なぜシリアルが今でもバランスの取れた食品として重宝されているのかをおさらいしておこう。
シリアルの栄養価を甘く見てはならない
シリアルのメリットとして見落とされがちなのが、必須ビタミンやミネラルが豊富な点だ。さらに、鉄分、葉酸、ビタミンB群といった栄養素が強化されたシリアルも多い。毎朝の食事をシリアルに頼っている人々がいることを思えば、貴重な栄養供給源なのだ。また、成長過程の子どもたちの発育に欠かせない重要栄養素を確実に摂取するためにも、シリアルは優れた食材といえる。 さらに、繊維質も豊富だ。バランスの取れた食生活にとって、食物繊維は欠かすことができない。全粒粉を使ったシリアルは食物繊維の宝庫であり、消化器系の健康維持に役立つだけでなく、血糖値の安定にも寄与する。 さまざまな朝食メニューを比較しても、特に栄養強化のシリアルは、信頼性の高い食物繊維の供給源なのである。豊富な食物繊維は消化の助けになる上に、腹持ちが良いというメリットもある。