大岩J優勝の要因、五輪を逃した韓国の問題点...“日韓の違い”を韓国の熟練記者が指摘「日本の最大の功労者は...」
韓国は悲惨な失敗を味わった
小久保の真価は決勝戦の後半アディショナルタイムに献上したPKの場面で発揮された。キッカーのシュート方向予測が見事に的中した。彼の集中力と自信は見る者にも伝わるような気がした。 大きな大会で結果を出すにはレベルの高いゴールキーパーの確保が不可欠だ。出場5試合で4完封の小久保は日本の優勝の大きな原動力となった。 一方、韓国はベスト8でインドネシアに敗れるという悲惨な失敗を味わった。1988年から続いていたオリンピック連続出場記録が9で止まった。サッカーの観点からはオリンピックとアジア大会の意味は薄いが、韓国では両大会とも大きな比重を占めている。1970年代から形成され始めたスポーツにおける国威宣揚という精神が今も続いているからだ。 帰国後、ファン・ソンホン監督はU-23代表チームの運営をオリンピックに合わせて4年周期する必要性を訴えた。日本は基本的に、アジア大会をオリンピックのために選手に経験を積ませる場と捉えている。だが、韓国はアジア大会も年齢制限いっぱいのU-23チームで挑む。そのため、同大会に出場した選手が五輪予選では年齢制限で出場できないという弊害が発生する。 今回の失敗を教訓として、日本のように長期的なプランを立て、韓国サッカー協会(KFA)がアジア大会にU-21代表で出場し、そのチームが成長して2年後のオリンピックに臨めるようにプランを変更するかが注目される。 文●ホン・ジェミン(フリーランス) 【著者プロフィール】 英サッカー専門誌『Four Four Two』韓国版の編集長など経てフリーに。2024年のアジアカップでは日本戦も全試合取材。韓国代表ファン・ヒチャンの自宅で独占インタビューを行なうなど選手の信頼も得ている。
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